そんな悩みを持つ父母のために、学校問題に詳しい全国webカウンセリング協会理事長・安川雅史さんが、親心を理解してもらいながら、かつモンスターペアレントと思われない賢いモノの言い方、立ちまわり方を指南する。
●感情的にならず冷静な行動、言動を
「主張していることは正しいけれど、言い方がキツイ…これは、モンスターペアレントの事例として非常に多いです。感情にまかせた発言は、自分の言いたいことが伝わらないだけでなく、教師の警戒心、嫌悪感をつのらせるだけ。
ついカッとなってしまう、伝えるのが苦手という人は、言いたいことを書面にまとめておくと、話し合いの場でも冷静になれます。ただし、書面を手紙やメールで送付するのはNG。文字だけでは誤解を招くこともあるので、必ず会って話をすることが大切です」(安川雅史さん 以下同)
●先生を味方につける
「まず、電話でアポイントをとり、『先生にはいつも感謝しております。息子のことでご相談があるのですが、先生ならお力になってくれると思いまして。お時間をとっていただけませんでしょうか』と丁重にお願いすれば、学校側も絶対にマズイ対応はしません。
先生も人間です。相手の都合を無視して、いきなり学校にのりこむ…これでは悪印象しか残らないでしょう」
●身なりを整え、夫婦そろって話し合いの場へ
「見た目の印象は大事です。スーツなどきちんとした身なりで向かえば、相手側の気持ちも引き締まり、相応の対応をしてくれます。
そしてできれば、お母さんだけでなくお父さんも話し合いの場に交えたほうがベター。子どもの問題に対して、夫婦が真剣に取り組んでいるのだという意気込みが伝わります」
我が子のために、「何とかして問題を解決したい」と思うのは誰もが同じ。モンスターペアレントになるもならないも、親の立ち居振る舞い方ひとつにかかっている。
(文・江川知里+クレッシェント)