ケータイも親の教育次第!
子どもに持たせるケータイについては、家庭によっていろいろな考えもありますね。小さい頃は、防犯面のみの役割として持たせている場合がほとんどなので問題はあまり起こりませんが、メールやネットができるようなケータイになってくると、いろいろ心配になってくるのも事実。
「まず、ケータイを持たせると決めたら、渡す前にあらためて親がケータイのメリットとデメリット、守るべきマナーを把握しましょう。そして、それをきちんとお子さんに伝えてください。さらに、料金を支払うのはまだ親ですから、お子さんにはあくまで親のケータイを貸し出すということを言い聞かせてください。そして、持たせる目的は家族との連絡手段であることもしっかり伝えてください。つまり、ケータイの主導権はまだすべて親にあるのです。ルールが守れない場合は即返却、通話履歴もメールもすべてチェックすることもお子さんに伝えてください」
ケータイをいつから持たせる?
ケータイを持たせるタイミングは、ママの誰もが悩みどころ…。
「我が家では、“おこづかいの管理ができてから”としました。毎月赤字なく、前借りもせず…など、1年以上やりくりの経験を積んで、ケータイの管理も任せていいと親が判断して持たせました。モバイルの管理というのは、それくらい意思が強くなければ様々な誘惑に負けてしまうからです。娘に持たせたのは6年生の夏でした。でも、おこづかいのやりくりを頑張れば、ケータイを持たせてもらえるというのは、やりがいも出ますよね(笑)。一般的には、メールやネットが可能なケータイを持たせられるのは、ケータイを持つ意味が理解できる小学校高学年ぐらいが目安になると思います。ケータイかスマホか?というのは、さらに必要性について親子でしっかり話し合う必要があるでしょう」
料金は上限制にすべし!
「お子さんにケータイを持たせる際には、上限のある月額制限をおすすめします。おそらく最初は辛いと思います。娘も基本料金+月額1000円にしていたのですが、かなり大変そうでした。あっという間に限度額になってしまい、メールも通話もストップ。でも、娘のお友達もそんな状況を理解してくれて、ムダな電話やメールをしないようにしてくれたり協力してくれて、なんとかやりくりしていました。ちなみに、限度額になっても家族とは通話できるのでご安心を。やはり限りなければ我慢もしませんし、どんどんエスカレートしてケータイの世界にハマっていってしまいますので親のブレない教育が肝心です」
ゲーム機など高額な買い物こそ子どもにさせよう!
ゲーム機を持たせるか?持たせないか?はママたちの間でもよく挙がる話題のひとつですね。
「我が家では、ゲーム機やソフト、ケータイのような高価なものこそ自分で買わせました。すぐに親が買ってあげるのではなく、子ども自らがカタログをみて価格の詳細を知ったり、お店と人とやりとりして自分の判断で手に入れさせるのです。今、驚かれた方も多いでしょうね。月々のおこづかいも多くないですから、手に入れるまでに我慢して、やりくりして、その努力がどれほど大変だったかは察しがつきますね。でも、だからこそ本当に欲しいものを手に入れたときの喜び、達成感は特別なものなのです。それこそが金銭教育なのです」
おこづかいの貯金と裏技でゲーム機ゲット!
竹谷さんの娘さんがどうやってゲーム機を自分で買うことができたのか?気になりますね。
「まず、月々のおこづかいから少しずつでも捻出して貯金していきます。でも、これだけではまったく目標金額には及びませんね。そこで、最終的には裏技を使ってもいいんです。年に一回の子どものボーナス“お年玉”をここで使います。お年玉は、どうかこういういざ!というときのために預金しておきましょう。その際には、一緒に銀行に行って本人名義の口座を作ってあげてください。これを加えて目標額に近づいたとします。それでもまだ及ばなかった場合は、親やおじいちゃんおばあちゃんに軍資金の要請を交渉するチャンスを与えてあげます。これは、きちんと相手を納得させるだけの交渉ができるかどうかがポイントです。実は、この交渉力というのは、大人になっても大事なこと。金銭教育はこんなことも学べるのです」
撮影/岡村智明 構成・文/横田裕美子