子どもでも簡単に獲れる? アサリがたくさんいる場所

第2回 行く前にチェックしておこう! 潮干狩りの豆知識
早起きして潮干狩り会場に到着したら、いよいよ捕獲スタート! しかしせっかく来たのに全然発見できず、気が付いたら満潮で営業時間が終わっていた…なんてことになったら、ガッカリするだろう。そうならないよう、アサリを効率的に捕獲する方法はあるのだろうか? 千葉・木更津の潮干狩り場「木更津海岸」を運営する、木更津漁業協同組合の根本昌彦さんに伺った。

子どもでも簡単に獲れる? アサリがたくさんいる場所

アサリを見つけるには“浅く広く掘る”が鉄則!

「アサリが生息しているのは、砂の下から10センチ以内のところ。深く掘っても意味がないので、“浅く広く”が鉄則ですね。また、アサリは一カ所に固まる性質があるので、ほかの方がすでにアサリを獲れている場所の近くを狙うといいと思います」(根本さん 以下同)

また満潮が迫っていて時間があまりないときは「係員の人に『どの辺りで獲れますか?』と聞くのも手」とのこと。

「我々としても、せっかく足を運んでくれたお客さまがアサリを獲れなくてガッカリしてしまうのは悲しいものです。もちろん自分で発掘するのも醍醐味ですが、時間がないときは、どんどん聞いてください」

アサリとよく似た「バカガイ」は、砂抜きが大変

潮干狩りといえばメインで獲れるのは「アサリ」だが、海にはアサリ以外の貝も生息している。

「一番メジャーなのは『バカガイ』と呼ばれる貝です。形状はアサリと似ていますが、表面がツルツルしており殻が薄く、割れやすいのが特徴。お寿司屋さんでは“青柳”として提供されるおいしい貝ですが、砂抜きが大変なのが欠点ですね。運がよければ“ハマグリ”がいることもありますよ」

ちなみにバカガイの砂抜きは沸騰した塩水に入れて貝が開いたら、貝から一つひとつ身を取り出して砂を洗う。さらに水を変えて同じ工程を何度も繰り返す必要がある。

ほか「ツメタガイ」「サルボウ」「カガミガイ」など、あまり知られていない貝がいることも。正体や食べられるかどうかがよくわからないときは、係員の人に確認したほうがいいだろう。

獲れたアサリに真水や海水を入れて持ち帰るのはNG!

アサリが獲れたら、次は持ち帰る準備が必要。クーラーボックスなどに入れるときの手順は以下の通りとなる。

「まずは真水で洗い、貝の口を閉じます。こうすることで貝の鮮度が保たれて日持ちがしやすくなります。そして保冷剤と一緒にクーラーボックスなどの容器に入れて、そのまま持ち帰ります。保冷剤は直接入れるとアサリが冷凍焼けする可能性もあるので、できれば新聞紙などに包んだほうがいいですね。またアサリとは別に、持ち帰って砂抜き用に使う海水をペットボトルに入れて持ち帰るのを忘れないでください」

真水や海水にアサリをつけて持ち帰ると、痛みの原因となってしまうのでNG。持ち帰りに必要な海水は、アサリ1キロ当たり海水1リットル分が目安となる。

せっかく潮干狩りに来たのだから、おいしいアサリをたくさん持ち帰りたいもの。効果的な獲り方と持ち帰り方がわかれば、家でもアサリが楽しめるはずだ。
(取材・文:高山惠 編集:ノオト)

お話をお聞きした人

木更津海岸
木更津漁業協同組合
0438-23-4545(木更津漁業協同組合 潮干狩り情報 テレフォンサービス)
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