
湿気が革バッグに与える影響って?
さっそく本題に入りたいところですが、まずは革バッグに想定されるトラブル例をおさらいしておきましょう。
【革バッグに想定されるトラブル】
・カビ
・ニオイ
・型崩れ
・粉をふく
・べたつき
これらのトラブルを未然に防ぐポイントを3つにまとめました。
ポイント1●雨に濡れた時の対処法
「雨に濡らすのはよくない」とはわかっているものの、突然の雨など、どうしても避けられないことってありますよね。しかし、雨に濡れたまま放置しておくと、水分が革バッグの内側まで浸透してしまい、型崩れの原因になることもあるそう。
革バッグは、外側は革でできていても、内側は紙やボール紙、スポンジなどで作られていることが多いため、水が内側に入り込むことで脆くなってしまう可能性が…。内側が脆くなると型崩れや粉がふく原因になるといわれています。
もし雨に濡れてしまった場合、すぐに乾いた布で出来る限りの水分をふき取りましょう。擦るようにすると色落ちや傷みの原因になることもあるので、軽くたたくようにすると◎。なかにはドライヤーを当てて乾かそうとする人もいるかもしれませんが、それは傷みや劣化につながるので、おすすめはしません。普段から防水スプレーで予防しておくのも有効ですよ。
ポイント2●革バッグの保管方法
いくつも革バッグを持っていたり、革以外の素材のバッグを使ったりする人は、クローゼットにしまっていることが多いと思います。でも、梅雨の時期は、クローゼットの中も湿度が高くなりがちで、保管場所として完璧とはいえないかも。
特に「型崩れしないように」と、購入時についてきた箱に入れて保管しているという人は要注意。箱の中は通気性がよくなく湿気が逃げてくれないため、カビやニオイ、べたつき の原因になることがあるのだとか。
使っていない革バッグも、定期的に風通しのいい場所に出してあげる、汚れが気になるなら不織布で包む、乾燥剤(除湿剤)を利用するなど、湿気がこもらないよう工夫してあげて。
ポイント3●使用する際の注意点
バッグによってマチの広さはさまざま。マチが広いとついついたくさん物を入れたくなってしまいますが、詰め込みすぎると型崩れや破損の原因に。
食事と一緒で、バッグの中も“八分目”を目指すといいかもしれませんね。
革バッグは安いものばかりではないし、きっと思い出もあるはず。より長く使い続けるためには、使っていない時でも愛情を持ち、手をかけてあげることが大切です。
(文・三軒茶屋すみ子/考務店)