そもそも安産祈願とは?
安定期に入ると、母体も赤ちゃんも状態が落ち着きます。周囲から「安産祈願に行っておいたら?」と声を掛けられることも増えてくるものです。
昔からある風習として広く浸透している安産祈願ですが、そもそもどういったものなのでしょうか?
神社で安産のお祈りをしてもらう
安産祈願とは、安産を願って神社にお参りに行き、お払いと祈祷を受ける行事です。お参りが終わったら、お払いと祈祷が終わった腹帯を受け取ります。
腹帯は妊婦帯ともいい、大きく膨らんできたママのお腹を支え、温めるために使われるアイテムです。縁起物ですが腰痛予防にもなるため、体の負担が大きく悩んでいるママにも喜ばれます。
両家で安産祈願に行く家庭や、昔ながらのしきたりにこだわる家庭では、お参りの後に祝い膳を楽しむ場合もあります。
安産祈願を行う「戌の日」について
安産祈願は「戌の日」に行うのがよいとされています。
戌とは、十二支に出てくる戌のことを指します。多産でありお産が軽い犬は昔から安産の象徴であり、縁起がよい生き物とされてきました。
そのため、12日に1日の間隔で訪れる戌の日と、安定期に入る妊娠5カ月目の最初に重なる日を選んでお参りをする人が多い傾向にあります。
しかし、必ずしも戌の日でなければいけないということはありません。何よりもママの体調を最優先することが重要です。
安産祈願時に服装マナーはある?
神社は砂利道や段差が多く、お腹が膨らんできたママとしては動きやすい服装で出かけたいというのが本音でしょう。
とはいえ、安産祈願は神様にお参りをする大切な行事です。さらに、義理の両親も一緒に集まる家庭であれば、なおさら「きちんとした服装でなければダメかも…」と不安になる人もいるものです。
安産祈願をする際の服装マナーについて確認しておきましょう。
ラフ、カジュアルすぎる服装はNG
安産祈願は伝統行事であり神前であるという考え方からフォーマルウエアが無難ですが、ママの体調を考慮する場合は普段着を選んでも構いません。
ただし、大人にふさわしい、シンプルでシックな装いがおすすめです。
ママのお腹周りが苦しくないようにゆったりしたワンピースを選んだり、砂利道や段差を歩きやすいようにペタンコ靴やスニーカーを選んだりと、状況によって動きやすいアイテムを取り入れるのは問題ありません。
ただし、服装や小物はすべて清潔感のあるものを選ぶことが大切です。特にスニーカーは汚れのないきれいなものを選びましょう。
穴の開いたジーンズや汚れた服、派手な装飾や露出が多い服などは、カジュアルすぎる服装で場にそぐわないため避けましょう。
参拝時の腹帯の扱い
神社によって参拝時の腹帯の扱いは異なります。自分で用意してお腹に巻いてからお参りする場合や、巻かずに持参してお払いと祈祷をしてもらう場合、当日神社で購入して受け取る場合など様々です。
さらに、事前に巻いていくという場合は、自分で巻くのか、夫や実母、義母に巻いてもらうのかという細かいところまで決められていることもあります。
安産祈願に行く予定の神社のHPを確認したり、電話で問い合わせたりして事前に確認しておきましょう。
季節別!安産祈願におすすめの服装 女性編
人によって安産祈願に行くシーズンは異なるものです。体調も考えて季節に合った服装を選びましょう。
どんな服装で行けばいいのか、季節に合わせたおすすめコーデを男女別に紹介します。まずは女性編をチェックしましょう。
春におすすめなコーデ
春は暖かく過ごしやすい季節とはいえ、急に気温が下がったり冷たい風が吹いたりすることも多く油断できません。
妊娠中は体、特にお腹周りを冷やさないようにすることが大切です。カーディガンやジャケットなど、寒さを感じたらすぐ羽織れるものを用意しておきましょう。
服装はお腹周りがゆったりしたワンピースや伸縮性のあるニットなどをチョイスすると過ごしやすいです。
足元が冷える場合はマタニティレギンスやタイツを着用して対策しましょう。
足を出さないためにスカートスタイルを避ける場合は、マタニティパンツにブラウスを合わせれば爽やかなコーデに仕上がります。
夏におすすめなコーデ
夏は通気性がよくさらっと着られる服装がおすすめです。パンツスタイルは汗で張り付き脱ぎ着しにくいため、ワンピースやスカートがよいでしょう。
ワンピースや半そでブラウスにスカートの組み合わせなら涼しげな見た目で夏にぴったりです。
ただし、安産祈願ではお参りするときにかがんだり、拝殿で座ることもあるため、基本的にロング丈を選んだ方が無難です。
ノースリーブのデザインをチョイスする場合は、日よけの薄いカーディガンやボレロなどを持参しましょう。
人目が気になるときや室内冷房が効きすぎているときに重宝します。
秋におすすめなコーデ
秋は寒暖差が激しいため、急な気温変化に柔軟に対応できる服装を選びましょう。
春と同様、長袖のカーディガンやジャケットを羽織ったり、ストールを持参したりすると安心です。本格的に寒い日には、薄手のコートも羽織っていきましょう。
ワンピーススタイルや、ブラウスとスカートの組み合わせなどベーシックなコーディネートが無難です。
寒さを感じる場合はマタニティタイツやレギンスで対策しましょう。
冬におすすめなコーデ
冬は本格的な防寒対策が必要です。神社には厚手のコートを羽織っていくようにしましょう。腰周りまですっぽり包めるロング丈のコートがおすすめです。
服装は、熱が逃げやすいワンピースやスカートを避け、厚手のニットとマタニティパンツのスタイルを選ぶとよいでしょう。
締め付けがきつく、どうしてもワンピースやスカートがよければ、厚手のマタニティタイツを着用して冷え対策を行います。
このほか、レングウォーマーやマフラー、帽子、イヤーマフなど防寒用の小物をしっかり用意しておくことも大切です。
季節別!安産祈願におすすめの服装 男性編
安産祈願というとどうしてもママが主役になりますが、パパのコーデも忘れずきちんと整えておきましょう。男性におすすめのコーデを紹介します。
春・夏におすすめなコーデ
男性は、上は半そでシャツ、下はスラックスを選べば安産祈願でも浮かないきちんとした印象のコーデに整います。
春の気温が低めの時期には薄手のジャケットを持参すればバッチリです。
シャツは白や水色、スラックスは黒や紺を選べばよりフォーマルに仕上がります。
かっちりし過ぎずカジュアルな着こなしがしたければ、シャツをきれい目のポロシャツにしてみるのがおすすめです。
秋・冬におすすめなコーデ
秋・冬の気温がぐっと下がる時期は、長袖シャツにセーターやベストを合わせて防寒しましょう。パンツは黒・紺のスラックスを合わせればOKです。
外にいる時間が長い場合はインナーシャツを着こむという方法もありますが、暖房がきいた室内では逆に暑くて汗ばんでしまう可能性もあります。
気温の変化を感じたらすぐに脱ぎ着して温度調整できる服装がおすすめです。
コートのほか、カーディガンやジャケットを持参しておけば、自分で使う以外にもママが寒がっているときに1枚羽織らせてあげられため重宝します。
迷ったらスーツでOK
男性の場合、コーデに困ったときにはスーツを選べば問題ありません。スーツは男性にとって正装になるため、安産祈願にもふさわしい服装です。
黒や紺など落ち着いた色合いのシンプルなスーツを選べば、浮いてしまうこともありません。
安産祈願はおめでたい行事ではありますが、だからといってスーツに派手なアレンジを加えることは避けましょう。
目立つタイピンやネクタイを選んだり、ストライプやダブルスーツなどのデザインを選んだりすると、せっかくのスーツが華やかになりすぎて、その場にふさわしくないコーデになってしまいます。
まとめ
安産祈願は日本の伝統行事です。神社に行く際、あまりカジュアルすぎる服装では失礼に当たりますが、体調や状況に合わせて柔軟にコーデを選ぶことが大切です。
男女ともに、季節に合ったふさわしい服装で神社に足を運べば、安産祈願はきっとすてきな記念日になるでしょう。