●仲間外れや悪口に心を乱されないように
自分だけならともかく、仲良くしている子ども同士のことを思うと、イヤなママ友ともお付き合いも我慢しなくてはいけないことが多いもの…。とはいえ、ママカーストに巻き込まれ、下位ランクに格付けされたママたちからは「傷ついた」という声も聞こえてきます。
ママ向けの子育て講座などを開催しているファインコーチングの山崎洋実さんは、「格付けなんて不毛なもの。本気で受け止めるだけ損」といいます。
「ママカーストで傷つくことがあるとすれば、仲間外れにされたり、噂話や悪口を言われたときでしょう。そんなとき、面と向かって戦おうとする人がいますが、はっきりいって逆効果です。『あの人、こんなこと言ってきた』と格好の餌食になるのは目に見えています。なので、しらーっとしているのが一番なんです。人というのは反応がなかったり、この人いくら言っても響かないと思ったら何もしてきません。つまらなくなって、ターゲットを他の人に変えていくものです。悔しい思いをするかもしれませんが、あまり耳をそばだててはいけません。人と比べることでしか満たされない可哀想な人というくらいに考えて、『他人のことを気にかけてばかりいるなんて、暇でうらやましい』というくらいの気持ちでいましょう」(山崎さん、以下同)
●“ママ友は3年周期”を頭の片隅に
そもそもママ友という人間関係は、ずっと続くものではなく子どもの成長とともに変化していくものです。「たまたま近所に住んでいて、子どもが近しい関係にあると割り切って考えるべき」と山崎さん。
「よく『ママ友は3年周期』といわれています。大きく分けると子どもが幼稚園に入るまで3年間の『公園ママ友』、その後の3年間は『幼稚園ママ友』というかたちで、ママ友の関係にも新陳代謝が生まれます。小学校に入ったら子どもも手離れして、働くママも増えるのでママ友の付き合いも減る一方です。ママ同士の格付けを目の当たりにすると、人間関係の息苦しさを感じてしまうものですが、どのみち3年で状況は変わると思って気楽に構えておきましょう」(山崎さん)
イマドキのママたちのなかには、自分のランクを理解して上位グループから目をつけられないように行動を注意している人たちもいるとか。ママカーストに巻き込まれたとしても、深刻に考えない方がよさそうです。
(文・末吉陽子/やじろべえ)