夫の嫌な口グセへの対処法として、『ある日突然妻がいなくなった』(ベストブック)、『「最高の離婚」のつくり方』(自由国民社)などの著書を持つ、離婚問題研究家の岡野あつこ先生は次のようにアドバイスする。
「離婚しやすい夫婦のパターンとして、奥さんがダンナさんに言われてカチンとくる言葉は、『お前は何もできないよな』『お前(女)は気楽で良いよな』といった上から目線のものです。でも、いちいち腹を立てず、何を言われても、『フィールドが違うから、この人にはわからない』『会社で嫌なことでもあったのね』と思って受け流すほうが良いですよ」(岡野先生 以下同)
専業主婦の場合、育児・家事と、夫の仕事とは全くフィールドが違うのだから、理解できないのは当たり前。理解してもらおうとするとストレスがたまるし、逆に「自分が働いたら夫と同じ給料は稼げない」と思えば、腹も立たなくなるのでは? という。
では、共働き夫婦の場合は?
「『私も働いているんだから、理解してくれて当たり前』と思うと、衝突してしまいます。共働き夫婦の場合は、『働かせてくれているだけで、良いダンナ』『希少価値』と視点を切り替えましょう。自分が安月給でも、女性が働くことを一切認めないダンナさんもいますから」
もちろん、仕事と家事、育児を両立させている女性は大変だ。でも、夫に上から目線でものを言われたとしても、対等に並ぼうとせず、好きなことを言わせてあげて、掌で転がすほうが、女性にとってストレスにならないそう。
「男女平等といわれる世の中でも、現実はまだまだ。それを当たり前と思わないほうが、気持ちはラクになります。男性の認識は一歩も二歩も遅れているのだから、それを理解しないと、女性にとってストレスになるだけ。ダンナさんにはオマケしてあげましょう」
「お前は気楽で良いな」などと言われたら、それを正面から受け止めて怒り、大変さを主張するよりも「別世界の人の言葉」として聞き流してみては?
(田幸和歌子+ノオト)