では、いったんケンカになってしまった後、どのように修復すれば良い? 離婚問題研究家の岡野あつこ先生は言う。
「ケンカしたら、なるべく早く謝るのがいちばん。謝ってもムクれていたり、許してくれなかったりする場合は、いったん引きましょう」(岡野先生 以下同)
「機嫌を直させること」に固執して謝り続けると、相手も意地になり、「しつこい」と思ったり、いったん上げた拳をおろせなくなってしまったりすることもあるそう。これは、「仲直りしたい」という自分の思いだけの押しつけであり、ドツボにハマるリスクもある。
「相手がムクれているようなら、ほとぼりがさめてから『キツイこと言っちゃった』『昨日はごめんね』などと言うほうが良いですよ。あるいは、『ごめんね』が通じないなら、おいしいご飯を作る・明るく接するなど、違うカタチで謝るのも効果的です」
謝る「角度」を変えることによって、相手が「上げてしまった拳」をおろせるきっかけを作ってあげるということだ。
ただ、自分が悪いとは思えないとき、許せない思いが自分のなかで残ってしまうときもある。その場合はどうすれば?
「実は、女性の感情で難しいのは、そこなんです。腹を立てているうちに、過去の関係ないことまで思い出して、雪だるま式に怒りが増大していくことがあります。そんなときは、相手のことを考えるのをやめ、自分自身と向き合うしかないですよ」
相手に対する怒りは、それはそれとして、とりあえず置いておく。そのうえで効果的なのは、「怒っている自分」に問いかけることだそう。
「『こんなふうに楽しくない思いで過ごすのって、幸せ?』『いや、怒っていても幸せじゃないよね?』『自分の気分が悪いだけで、損だよね』と考えましょう。『幸せな自分』に挑戦しないと、自分の怒りは収まらないですよ」
ケンカのきっかけ自体は小さなことでも、それを大きくしてしまうのは「感情」だと理解すること。そして、自分自身の「感情」を穏やかに保つためにも、早めの仲直りを!
(田幸和歌子+ノオト)