【消費者庁が注意喚起】家庭の食中毒を予防するには?

第2324回 今日のこれ注目!ママテナピックアップ
梅雨から夏にかけては食中毒が増える季節。食中毒というと飲食店などでニュースになる集団食中毒のイメージが強いですが、家庭でも食中毒は起きる可能性のあるもの。

消費者庁なども食中毒に関する注意喚起を行っているので、家庭の食中毒に対する危険や、その対策についてまとめます。

カレーや煮物はウエルシュ菌に注意!

カレーや煮物は一度しっかり加熱してあるから安心と思ってしまいがちですが、じつはかなり食中毒の危険が高いので注意が必要です。問題となりやすいのがウエルシュ菌という微生物。この菌は100度で加熱しても死滅しないというのが特徴です。

ウエルシュ菌は酸素のないところで繁殖するという特性があるため、大量に作ったカレーや煮物をそのままにしておくと鍋底周辺などで繁殖し、食中毒になると1〜2日間下痢や腹痛に苦しめられることに…。

予防するためには、カレーや煮物は食べきれる量を作り、調理後なるべく早く食べること。保存するときは小分けにして冷蔵庫などで急速冷却し、再加熱は全体を充分に加熱することで防ぐことができるそうです。

【消費者庁が注意喚起】家庭の食中毒を予防するには?

普段から心がけたい食中毒対策

消費者庁の公式ウェブサイトでは、ウエルシュ菌以外にも、家庭で起こる食中毒の対策が紹介されています。まずは、買い物時には消費期限を確認し、生鮮食品や冷凍食品はレジを通す直前にかごに入れるようにする。他にも、肉や魚の汁が野菜などに付かないよう、ビニール袋に入れ、持ち帰ったらすぐ冷蔵庫に入れるよう案内されています。

調理をする際は、事前に丁寧に手を洗い、生魚、魚、卵を触ったら都度手を洗うこと。包丁やまな板は生肉、魚を切ったら熱湯をかけて殺菌するか、専用にして使い分けること。解凍は自然解凍よりもレンジでの急速解凍をしたほうがいいそうです。肉や魚は中心部が75度以上の状態で1分以上加熱することなどが推奨されています。

調理が終わっても油断は禁物。食器も清潔なものを使用して、長時間室温で放置しないようにしましょう。また、温め直す際は加熱調理したものでも、再び充分に加熱するようにし、再冷凍や再々加熱などは避け、時間が経過したものは思い切って捨てるのも重要だそうです。

なま物や揚げ物などは家庭でも食中毒に気をつけている人も多いと思いますが、カレーや煮物など、しっかり加熱調理したものにも食中毒の危険は存在しています。特にこれから食中毒が多くなるので、しっかり予防と対策を行い、元気に夏を過ごせるようにしたいですね。
(文・姉崎マリオ)

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