【FP監修】お金のプロに生活費のベストな割合を出してもらった

【FP監修】お金のプロに生活費のベストな割合を出してもらった

第3回 ママが知っておくべきお金の基礎知識
家賃や通信費、公共料金、保険、教育費などといった家計の「固定費」。これらを見直すだけで節約効果が生まれるというけど、だいたい収入の何割くらいにそれぞれをおさめるといいものだろうか。

「固定費の内訳をそれぞれ何割に抑えるかというのは、人それぞれで暮らし方が違うので、一概に言えません。それよりもまず全体の収入のうち6割で生活することを意識しましょう」と言うのは、女性ファイナンシャルプランナーによる女性のためのお金の総合クリニック「エフピーウーマン」の武田明日香さん。

「まず手取りの全体収入から先取りで貯蓄に2割、自己投資に2割取り除き、残り6割で生活をするというのが、収入に見合った適切な生活費の目安です」(武田さん 以下同)

例えば、手取り収入30万円の家庭の場合、貯蓄に6万円、自己投資に6万円、残り6割となる18万円を生活費とするのがオススメだそう。こうして見ると、先取りの貯蓄2割もさることながら、大きいと痛感するのは、「自己投資の2割」だが…。

「自己投資の2割は確かに大きく感じるかと思いますが、それを確保するかどうかで、今後の収入の伸びが大きく違ってきます。たとえば、本代や資格取得の勉強代、仕事の幅を広げるためにどこかに行くのも自己投資。投資した以上にリターンが得られるものには惜しまずお金をかけましょう」

【FP監修】お金のプロに生活費のベストな割合を出してもらった

ちなみに、手取り収入30万円の場合、生活費6割の内訳の一応の目安は、家賃20%(6万円)、食費10%(3万円)、保険料2%(0.6万円)、通信費・光熱費7%(2.1万円)、交際費5%(1.5万円)、教育費10%(3万円)、被服費3%(0.9万円)、雑費3%(0.9万円)となるそう。

「生活費6割のなかでもいちばん大きいのは家賃ですので、まずメスを入れるとしたら、家賃ですね。また、内訳はあくまで目安ですが、バランスが悪いと思う部分があれば、見直す必要はあります」

固定費のほかに、変動費がちょっとずつ贅沢になってしまうことも多いが、見直し方法は?

「まずは、自分が使えるお金の範囲、自分の器の大きさを知ること。ちょっとした積み重ねは大きいので、自分が使える範囲をまず知っておくことが大切です」

つい目先のことばかり考えてしまうけど、将来のことを考えた「貯蓄」に2割、将来の収入につなげるための自己投資の2割を確保し、残った6割で生活すること。収入に見合った暮らしができているかどうか、まずはチェックしてみると良いかも。
(田幸和歌子+ノオト)

お話をお聞きした人

武田明日香
武田明日香
エフピーウーマン
エフピーウーマン所属ファイナンシャルプランナー。女性のマネーとキャリアの面から、人生を豊かにするお金の教養を伝えている。お金との付き合い方が身につく初心者向けマネーセミナー受付中(無料)。
エフピーウーマン所属ファイナンシャルプランナー。女性のマネーとキャリアの面から、人生を豊かにするお金の教養を伝えている。お金との付き合い方が身につく初心者向けマネーセミナー受付中(無料)。