和洋女子大学教授で「早寝早起き朝ごはん」全国協議会推進会員の鈴木みゆき医学博士に聞いた。
「早く起きて日中は外で遊ぶと、自然と寝付きはよくなります。子どもが安心して眠れる環境を整え、寝るための準備をしていきましょう。寝室に移動する、絵本を読むといったことを毎日同じ時間に繰り返すことで“夜は寝るもの”というサイクルができていきます」(鈴木医学博士 以下同)
子どもは眠りに入るための心の準備(入眠儀式)も大切だという。
「『玄関さんおやすみなさい』『おトイレさんおやすみなさい』と言いながら、家のなかの電気を消していく“おやすみツアー”もおすすめです。また、お布団に入る前に“ギュッ!”と抱きしめたり、『明日は○○しようね』と話すことでも、お子さんは安心して眠ることができます。安心感はとても大切ですよ」
寝て欲しいと思っているときに限って、子どもが寝ないという経験はないだろうか? 実は、親の『この子が寝たら、あれもこれもしなくちゃ』という気持ちが子どもに伝わってしまい、子どもも気持ちが高ぶって眠れなくなってしまうのだとか。
「子どもに添い寝をしているときは、一緒に寝てしまってもいいんです。一緒に寝てしまって起きられないときは、ママも疲れているとき。無理せず子どもと一緒に寝てしまいましょう。夜できなかった家事は、朝やればいいんです」
子どもの就寝時間をリセットする際に特に気をつけたいのが、電子機器との付き合い方だ。テレビやパソコン、スマートフォンの強い光は、脳に刺激を与えるので、子どもを寝付きにくい状態にする。電子機器は寝る30分~1時間前には消すようにしたい。
ところで、遅く帰ってきたパパと子どもが遊び始めてしまうことがある。早寝とパパとのふれあいでは、どちらを優先すればいいのだろうか?
「子どもの生活リズムを優先させてください。夜更かしをして睡眠のリズムが乱れてしまうと、午前中体温があがらず、脳も体も上手く働かず、時差ボケのような状態になってしまいます」
パパと子どものふれあいタイムは、朝ごはんを食べるなど朝に行うのがベスト。子どもの生活リズムを整えるには家族の協力が不可欠だ。
(川野ヒロミ+ノオト)