「“赤ちゃん返り”は、文字通り、幼い子供が赤ちゃんのような行動をするように戻ってしまうこと。上の子は下に赤ちゃんが産まれると、ママや周囲の関心が弟(妹)に集中し、て “寂しい”と感じることあります。『自分が赤ちゃんのせいで放っておかれているから、自分も赤ちゃんに戻ればかまってもらえる』という心理状態から発生します」(東さん 以下同)
弟や妹が産まれたことで上の子に見られる“赤ちゃん返り”には、下記のような行動が挙げられる。
赤ちゃん返りの一例
・以前よりもママにくっついてくる、甘えてくる
・着替えや食事など、今までひとりでできたことを「ママ、やって」とせがむ
・「今すぐ○○に行きたい」「今●●をしたい」と、わがままに思える言動が増える
・お漏らしやおねしょをするようになる
・人の話をさえぎって「聞いて聞いて」とアピールしてくる
赤ちゃん返りをしてしまう子どもの年齢は、2歳~8歳程度までと意外と幅広い。赤ちゃん返りの傾向が見られたら、どのような対処をすれば良いのか。
「まず『上の子は寂しがっている、かまってほしいんだ』ということを理解しましょう。子どもの行動だけを見てやみくもに怒ると、子どもは余計に寂しくなり、悪循環を生みます。ママも『以前はできていたはずのことをしなくなった(できなくなった)』『わがままを言って困らせようとしている』と思うから、ついカッとしてしまうのです」
赤ちゃん返りの傾向が見られたときの接し方には、コツがあるといいます。
「上の子には、その子のいまの年齢よりマイナス2歳の子どもに接するような態度で臨みましょう。例えば上の子が5歳だったとしたら、3歳児だと思って接してあげます。これを下の子が産まれた時点から実践すると、赤ちゃん返りの予防にもなります」
赤ちゃん返りは、上の子が寂しがっているサイン。とはいえ、ママも乳幼児を抱えて体力的にも精神的にも追い詰められやすくなっている状態。無理せずできる範囲で、上の子にかまってあげることを意識しよう。
(北東由宇+ノオト)