「妊娠中は、体がアンバランスな状態になっています。少しでも体を安定させ歩きやすくするために、妊娠中の体に合った靴を選んでみませんか?」
こう話すのは「青山フットケアアカデミー」代表の福井健太郎さん。確かに、妊婦は健康上散歩が欠かせないともいうし、1足くらいは買っておくべきなのかも。では、妊娠中に最適なのはどんな靴?
「やはりスニーカーが一番ですが、なんでも良いというわけではありません。お店で選ぶ際は、サイズ以外にもチェックして欲しいポイントがいくつかありますよ。ひとつ目は“ヒールカウンター”と呼ばれる、いわゆるかかと部分。ここが固いと、足をしっかり支え体全体が安定します。逆に、かかとを履き潰せるような靴はNGですよ。指で強めに押すなどして確かめてみてください」(福井さん 以下同)
そして、ふたつ目は“返し”。これは、底の前半分が足の動きに合わせて曲がることを指すそうだ。あえて底が頑丈に作られている登山靴のような例外もあるが、普段使いするスニーカーは返しがないと足に負担をかけるだけ。これも手で曲げて確認してみるといいだろう。
「この2点の条件を満たしていたら、試し履きしてみましょう。このとき、指の前方に少しスキマができるものを選ぶこと。指が圧迫されすぎると、単純に歩きづらいですし、タコができてしまうケースも多いです」
履く際は、かかとでトントンと地面を叩き、足をかかとのほうに寄せてから紐を結ぶべし。靴紐で足の甲をしっかり固定することで、足が前すべりしなくなり指が圧迫されるのを避ける事ができるという。
ちなみに、妊娠中で靴紐が結びづらいという場合は、伸縮性のある靴紐につけ替えるのも◎。これなら、毎回結び直さなくても履けるので手軽だ。また、「妊娠中は体がむくみやすいので出産後の足のサイズと変わってしまうケースが多いですが、スニーカーなら靴紐である程度のサイズ調整ができますよ」と福井さん。妊娠中だからといって、買い渋る必要はないのかもしれない。
健康を保つためには、まず足から。みなさんもとっておきの一足を探してみる?
(松本まゆげ+ノオト)