「先生といえども、生身の人間です。ただ感情的に責められたり、保護者側だけの言い分を浴びせられたら、絶対にいい気はしないですよね。ましてや、そんな親の子どもにこれまでと同じように接したり、見守ったりする気にもなれなくなってしまうでしょう。つまり、担任の先生との関係は可愛いわが子のためにも絶対にこじらせてしまってはダメなのです」
と、話すのは、『はずれ先生にあたったとき読む本』の著者・立石美津子さん。
●悩みを解決する方法
では、担任の先生に絶対にやってはいけない対処法とは?
(1)叩きのめす
「叩きのめしてしまってスッキリするのは親だけです。翌日からのお子さんの学校生活を想像してください。担任とは、あくまでもお子さんと日々接する存在です。人間関係を壊すようなことだけは避けましょう」(立石さん 以下同)
(2)正論をぶつける
「正論をぶつけても、相手にも立場ややむにやまれぬ事情もあるということを決して忘れてはいけません。その配慮をみせるだけでも、先生との関係性は良くなっていくでしょう」
(3)担任を飛び越えて校長、教育委員会に言う
「まず、伝えるべき相手は担任の先生です。校長や教育委員会に言うのは、担任の先生で解決できないときです。当事者の保護者から何も言われていないのにいきなり上から指摘されたら気分は悪いものです」
(4)子どもの前で担任の悪口を言う
「これは一番やってはいけないことです。親が担任を悪く言えば、子どもも同じ感情を持ってしまいます。お子さんが担任といい関係を築いてこそ楽しい学校生活にもつながります。気をつけましょう!」
(5)相手の言い分も聞かないで、親の言い分だけ押しつける
「物事は、必ず両側の見方があります。自分の言い分だけをぶつけるのではなく、冷静になって先生の言い分も聞いて互いに歩み寄り、改善していくようにしましょう」
●悩みを解決する方法
「もし、担任の先生に勇気をもって意見する際は、ただ感情をぶつけてしまっては逆効果になってしまうので、悩みを整理してきちんと意図を伝えることが何より大事」という立石さん。
そんなときにおすすめなのが次の“悩みを解決する方法”だという。
次のことをすべて書きだして整理してみましょう!
(1)あなたの悩みはなんでしょうか? 棚卸し、整理しましょう。
(2)悩みの原因はなんでしょうか?
(3)何通りの解決策がありますか?
(4)(3)の解決策のなかで、いちばんよい方法はどれでしょう?
(5)いつから実行にうつしますか?
以上を書きだし、きちんと整理することで冷静に時期を見極め、感情的になることなく思いを伝えられるそうです。お子さんのためにも、モンスターペアレンツと言われないようにしましょう!
(構成・文/横田裕美子)