早生まれはやっぱり不利?子育てママに知って欲しい有利なこと

第27回 知っておきたいママ情報
早生まれの場合、幼稚園や小学校に入るタイミング、発育・発達面や国の制度面で不安に感じることが多いかもしれません。本来の年齢以上に早いタイミングで経験を積めるというメリットもあるのです。早生まれの仕組みと育児のコツとともに解説します。

早生まれとは

子どもが生まれたばかりのころは気にならなくても、幼稚園・小学校と進学を考えたとたん気がかりになるのが「早生まれ」です。そもそも早生まれとは何なのか、具体的にいつごろ生まれた子どもが該当するのかを解説します。

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1月1日から4月1日までのこと

早生まれとは「1月1日から4月1日」に生まれた人のことです。逆に、4月2日から12月31日に生まれた人のことは遅生まれと呼ぶことがあります。

日本の学校は4月1日が学年のスタートであり、翌年の3月31日が終わりです。さらに、「4月1日時点で満6歳になっている子ども」が小学校1年生となります。

そのため、早生まれの子どもは、同学年であっても遅生まれの子どもと比べて心身の成長に差がついていることがあるのです。

年度ではなく生まれ月で考える

早生まれ・遅生まれは、年度ではなく「生まれ月」により分けられます。そもそも早生まれとは、日本で古くからある「数え年」という年齢の数え方が由来です。

「生まれた年を1歳とし、歳が変わって1月1日を迎えるたびに1歳プラスする」という考え方で、同じ年に生まれていれば全員が同じ年齢になります。

1月1日から4月1日に生まれた子どもは「数え年7歳・満6歳」で小学校に入学しますが、4月2日から12月31日に生まれた子どもは「数え年8歳・満6歳」で入学し、入学した年内に7歳を迎えるのです。

4月1日と4月2日、学年が違うのはなぜ?

生まれ月により早生まれ・遅生まれが決まることはわかったら、次に気になってくるのが「4月1日と2日に生まれた子どもの差」ではないでしょうか?

たった1日の違いが1学年の差になると思うと、なかなか納得しにくいものです。ここでは、「学校教育法」と年齢の計算方法、理屈を解説します。

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学校教育法の規定内容

日本の学校の入学タイミングは、「学校教育法」の第17条1項に定められています。ここには「満6歳に達した日の翌月以降における最初の学年の初めから」就学することが定められているのです。

つまり、「満6歳になって初めて迎える4月1日」が、子どもの入学するタイミングとなります。

出典:学校教育法

年齢の計算方法は法律で決まっている

学校教育法の通りであれば、4月1日生まれの子どもは、翌年の4月1日に小学校に入学するのが正しいように思えますが、ここで法律上の年齢の計算方法が絡んできます。

満年齢のカウント方法は、1902年に生まれた法律「年齢計算ニ関スル法律」の第1項に記載されている「年齢は出生の日より之を起算す」という1文に従います。

同法律によると、「生まれた日」を起点日とし、その子の1年は「誕生日前日の午後12時」に満了する決まりです。

つまり、2020年4月1日に生まれた子どもは、翌年3月31日に満年齢で1歳プラスされます。2026年の3月31日にはすでに満6歳となるため、翌日に就学することになるのです。

一方、2020年4月2日に生まれた子どもは、毎年4月1日に満年齢で1歳プラスされます。2026年4月1日に満6歳となるため、入学は翌年の4月1日となる、というわけです。

出典:明治三十五年法律第五十号(年齢計算ニ関スル法律) | e-Gov法令検索

早生まれが不利だと感じること

早生まれの子どもと遅生まれの子どもが同じ学年になることを考えると、親としては気がかりも多いのではないでしょうか?

満年齢は同じだとはいえ、実際の年齢は1年近く差がついていることもあり得るのです。早生まれであることにより、不利になると感じることの代表格を紹介します。

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月齢による発育・発達の差が大きい

子どものころは、月齢による発育・発達の差が顕著に現れるものです。

特に、幼稚園や保育園、小学校など、よその子どもと一緒に活動する場所では、身長・体重の差や、トイレや片付け、食事のしかた、コミュニケーション能力の発達具合など、様々な部分で自分の子とよその子を比べてしまいたくなるでしょう。

「遅生まれの子たちと同じレベルのことを求められて、早生まれの自分の子はついていけているだろうか…」と不安になることもあります。

親としては「子どもの成長には個性があって当然」「ましてや、早生まれの子なら焦る必要はない」とどっしり構えておきましょう。

保育園に入りにくい

早生まれの子どもは、保育園に入りにくいため悩まされているママ・パパもたくさんいます。保育園は受け入れ可能な月齢を定めており「利用月の1日の時点で生後57日以降」でなければ受け入れないとしているところも多いです。

さらに4月入園の認可保育園の入園申請は「前年度の11月や12月」に設定しているところがほとんどであり、早生まれの子どもはまだ生まれてもいません。

そのため、早生まれの子どもを入園させようとすると翌年以降となります。「1歳児の4月入園」は競争率が高く、0歳児での入園と比べてハードルが高くなるのが一般的です。途中入園も難しいケースが多く、ママ・パパは保育園に入れるまで育休を延長するなど対策が求められます。

手当をもらえる期間が短い

子どものいる家庭には「児童手当」が支給されますが、支給期間が短くなることも早生まれが不利だといわれる理由のひとつです。

児童手当は、出生後の申請月の翌月(申請月が月末に近かった場合は申請月)から「15歳になって初めて迎える3月31日まで」支給されます。

4月生まれの子どもと3月生まれの子どもを比較すると、出産後すぐ申請したとしても児童手当をもらえる期間は「11カ月」もの差です。

さらに、未成年で「扶養控除」が適用されるのは「12月31日時点で16歳以上の子ども」で、扶養控除の対象となるタイミングは遅くなります。所得税や住民税の金額が変わってくるため、こちらも家庭によっては損をすることになってしまうのが現状です。

飲酒や運転免許の取得が同級生より遅い

早生まれの子どもは同学年のなかでも、歳をとるのが遅くなります。飲酒や運転免許証の取得など、一定の年齢を超えなければできないことについては同級生との差が出てくるものです。

周囲の同級生が次々免許を取得していても自分は取得できず、成人式ではせっかく同級生同士で集まっても自分だけお酒が飲めない、といったシチュエーションもあり得ます。

早生まれが有利だと感じること

早生まれというと不利な部分ばかりに注目されがちですが、当然早生まれが有利なこともたくさんあります。早生まれがよいとされるメリットを紹介しましょう。

幼稚園入園のタイミングが早い

早生まれの子どもは、遅生まれの子どもより1年早いタイミングで幼稚園に入園します。そのため、両親の育児にかける負担が小さくなるという点がメリットです。

トイレや着替え、片付けなど子どもに必要な教育を「育児のプロ」である幼稚園の先生から教わることもできるでしょう。

自宅で教育しなければならないことを外の協力者にお願いできるうえ、子どもが幼稚園にいる間、大人は「自分の時間」をしっかり確保できるのも有利な点です。

さらに、幼稚園から帰ってきた子どもは充実した1日を過ごして体力を使い、夜ぐっすりと眠ってくれるかもしれませんね。

小さいからかわいがってもらえる

早生まれの子どもは同学年の子どもと比べると体格が小さいことが多く、だからこそ「周囲からかわいがられる場面」が増えます。

幼稚園では先生たちが早生まれの子どもを気にかけてくれたり、月齢の高い子どもがお兄さん・お姉さんとして面倒をみてくれたりということもあるでしょう。

小さな体で周りの子どもたちに遅れまいと頑張る姿はいじらしく、それを見た多くの人が「守ってあげたい!」と思うようです。

早い時期から刺激を受けられる

早生まれの子どもが幼稚園や小学校に入学すると、「自分よりも少し成長した子ども」と同学年に入ります。しかし、それが子どもにとってよい刺激となる可能性が高いのです。

体格の差や発育の差で自分にはできず、周りの子どもにはできることがあると気づいたとき、子どもの心には「競争心」が生まれ「自分もできるようになろう」と頑張ります。

箸の使い方や片付け、お絵かきなど、色々な分野で急成長するでしょう。本来の年齢以上に子どもが背伸びした行動をとることで、脳や身体の育成にもプラスになります。

早生まれの育児のポイント

早生まれの子どもを育てるときには、ママ・パパが焦りや不安をもたずに子どもを見守ることが大切です。早生まれの子どもに接するときには何がポイントとなるのか、育児のコツを解説します。

ほかの子どもと比べない

早生まれの子どもを育てる場合、「ほかの子どもと比較しないこと」が大切です。同学年のなかに早生まれの子どもと遅生まれの子どもが並ぶと差が出ることもありますが、我が子の成長が遅いというわけではないため焦る必要はありません。

そもそも子どもの成長には個人差も大きいため、周囲と比べず本人の成長スピードを尊重することを心がけましょう。

親が子どもを比較していると、子どもは周囲の子に対して劣等感を抱いてしまう可能性もあります。「よそはよそ、うちはうち」と線引きして、我が子だけがもつよさに注目してあげましょう。

気持ちに寄り添ってあげる

親が早生まれを気にしていなくても、当の本人が気にしてしまうパターンもあります。子どもの悔しい気持ちに寄り添い、フォローしてあげることが大切です。

同学年でも体格や能力の差を実感し、「どうして自分は友だちのようにできないのだろう」と思い悩む早生まれの子どもは多いでしょう。

しかし、子どもが落ち込んでいるときには、「あなたは早生まれだししかたがない」という言い方はおすすめしません。

友だちの能力は素直に認めさせつつお手本にするようにすすめたり、「ママ・パパと一緒にできるように特訓しよう」と励ましたりするとよいでしょう。

まとめ

1月1日から4月1日の間に生まれた子どもは早生まれといわれます。早生まれの子どもは同学年の子どもと比較してまだまだ成長が追いつかず、不利になることもあるでしょう。国の手当や年齢制限のある制度面でも、損をすることがあります。

しかし、早生まれだからこそ早期から刺激を受けたり、周囲からかわいがられたりとメリットも多いはずです。親として大切なことは、むやみに周囲と比較せずに我が子の気持ちに寄り添ってあげることでしょう。