実は、子どものやる気を引き出すのはとってもシンプルなことだそう。
「子どもはとってもわかりやすいんです。例えば、マルをあげるにしても、普通のマルではなく、“花マル”というだけで喜び方が全然違います。たかが花マルと決して侮ってはいけません。また、できたときに“やったね!”と言ってハイタッチをしたり、ガッツポーズしたりするのも効果的です。この快感こそが、勉強意欲をどんどん伸ばしていくのです」(村上先生 以下同)
さらに、こんなおもしろい話をしてくださいました。
「例えば、“うちの家系は算数が得意なんだよね!”と言うと、その血が流れていると思うだけで、不思議と子どもはやる気がわいたりするものなんです(笑)」
一方、やる気を妨げるのも親のちょっとした言動だという。
「まず、計算ミスやテストのミスを絶対に叱らないでください。ミスは誰でもします。オリンピック選手でもします。お母さんだって、たまにお料理の味付けをちょっとミスしたりしませんか? そんなとき、いちいち“塩がちょっと多くない?”なんて指摘されたらカチンときますよね? 子どもも同じで、ミスを叱られると勉強がイヤになってしまいます。次、気をつけようね! それだけでいいんです」
また、“字が汚い”という指摘も、あまりしないほうがいいそう。
「子どもの字が汚いのは、まだ筋肉が発達していないため、うまく鉛筆をコントロールできないからなんです。子どもなりに一生懸命書いているのに字のことばかり言われると、書くこと全般、つまり勉強自体が嫌いになってしまう恐れがあります。筋肉がついてくればある程度の字は書けるようになるので、あまり指摘しすぎないようにしてください」
そして、やる気をもっている子どもに対して決してしてはならないことがあると、村上先生。
「子どもが頑張ったこと、できたことを絶対に“ちゃかす”ことはしてはいけません。お子さんの成長に、どこか親として脅威を感じる部分があるのか、ついちゃかしてしまうケースがあります。しかし、素直にがんばりを認め、心から褒めてあげましょう! それこそが、お子さんの成長につながります」
お子さんの意欲を引き出すも、妨げるも親の言動次第のようです。できることは今日から即実行! ぜひ、勉強を頑張ったお子さんのノートに大きな“花マル”を書いてあげてください。
(構成・文/横田裕美子)