マタニティハイで周りを困らせてない?気をつけたい行動と注意点

第103回 みんなが共感!ママのお悩み
マタニティハイの間は気分が高揚し、普段では考えられない行動をとってしまいます。なかには、周囲を巻き込み、落ち着いてから後悔する人も珍しくありません。マタニティハイになる原因と失敗行動、ならないための注意点を解説します。

マタニティハイとは?

念願の赤ちゃんを授かり、幸せな気持ちでいっぱいになるのはごく当たり前のことです。しかし、そんな様子を冷静な第三者から「マタニティハイになってるね…」と指摘されたことはありませんか?そもそもマタニティハイとはどういった様子を指すのか見てみましょう。

妊娠によって高揚感が続くこと

マタニティハイとは、その名の通り「妊娠したことにより気分が高揚している様子」を表す言葉です。マタニティハイに陥っている人を第三者が見ると、穏やかな幸福感に包まれているというよりも、激しい興奮状態に陥っているように映ります。

普段は考えられないような言動をとったり、上機嫌だと思えば急に落ち込んだりと、「感情の起伏がとても激しい」点が特徴です。

なぜマタニティハイになるの?

妊娠はとても「めでたいできごと」であり、子どもを授かったと知った多くのママは喜びに包まれます。

しかし、すべての人が必ずしもマタニティハイになるというわけではありません。マタニティハイはなぜ起こるのか、考えられる理由について解説します。

待望の妊娠

マタニティハイを起こしやすい人は「妊娠が待ち遠しくて仕方がなかった」というケースが多い傾向です。第1子の妊娠である場合や、妊娠を強く望んでいた人などがあげられます。

妊娠に対する思いが強ければ強いほど、その「反動」から大きな高揚感に包まれるのです。自分自身からわき上がる喜びのほか、「周囲から祝福されること」で気分が盛り上がり、マタニティハイが加速するケースもあります。

ホルモンの影響

マタニティハイについては、医学的に根拠が示されておらず、解明されていない現象です。しかし、「妊娠によるホルモンバランスの変化」がマタニティハイに影響しているのではないか、という説があります。

妊娠したママの体では、女性ホルモンが大量に分泌されるのです。女性ホルモンのなかには幸福感を司り、心が満たしてくれるものもありますが、過剰に分泌されるとホルモンバランスがくずれ、感情の乱れを生じさせます。

ホルモンバランスの乱れはマタニティハイの一方で、「マタニティブルー」という落ち込みの原因になるとも考えられており、妊娠しているママにとっては負担が大きい状態です。

周囲を困らせるマタニティハイ行動

マタニティハイの間は、興奮で冷静な判断ができなくなります。なかには、高揚感に身を任せ、ハイテンションで周囲に絡んでしまうママも現れるのです。

周囲に迷惑を掛けてしまうマタニティハイ特有の行動には、どんなものがあるのでしょうか。代表的なものを紹介します。心当たりがあるママは、一度冷静に自分の行動を見つめ直した方がよいかもしれません。

妊娠の話ばかりする

マタニティハイになると「自分の幸福感を周囲に分け与えたい」という気持ちが先行します。おのずと、今自分にとって最大のニュースである妊娠について話題にしたくてたまらなくなるのです。

妊娠をすると、自然と周囲からは「おめでとう」「お腹の赤ちゃんの様子は?」と話題を振られることが多くなります。

聞かれて答える分には自然ですが、聞かれてもいないのに延々と自分の妊娠について話し続けてしまうなら危険信号です。

ほかの人の話をさえぎって妊娠の話をしたり、周囲からの注目を集めようとしたりする様子は、周囲を困惑させます。

SNSに妊娠経過をアップ

マタニティハイのママのなかには、「SNS」を使って頻繁に近況報告する人がいます。リアルな知り合いからのコメントのほか、見ず知らずのネット上の人からも「いいね」がもらえることもあり、夢中になるママも多いでしょう。

一方、あまりに投稿数が多すぎると迷惑がられたり、うっとうしいと思われたりすることもあるため要注意です。なかには、お腹が大きくなる様子やエコー写真の変化などを見て、よい感情を抱かない人もいます。

また、妊娠経過のSNS投稿を自慢話のようだと感じ、傷ついてしまう人もいるかもしれません。マタニティハイのときは気づきにくいものですが、世の中には、子どもに関する様々な悩みを抱えている人がいることも忘れないようにしましょう。

赤ちゃんのことで心配しすぎる

妊娠がわかると、大きな喜びとともに「無事に生まれてくれるか」と心配になります。妊娠に関する雑誌を何冊も読んだり、ネットで何時間も情報を調べたりして、「赤ちゃんには〇〇がよい!」と神経質になりがちです。

自分自身の中で知識が増えていくにつれて自然に落ち着くことも多いですが、マタニティハイの時期は身近にいる人に「不安な気持ちや楽しみな気持ちを共有してほしいという思い」が強くなります。

自分と同じくらい感情を表現してくれないと、「なんで喜んでくれないの」とストレスがたまるかもしれません。気持ちが不安定になり、周囲にあたってしまいます。

後悔しがちなマタニティハイ行動

マタニティハイの間にやってしまう行動のなかには、あとになって「失敗した!」と思うものもあります。金銭的なダメージのあるものや、生まれてくる子どもや周囲の反感を買ってしまうものまであるかもしれません。ゆくゆく後悔しがちな、マタニティハイ行動の代表格を紹介します。

ベビー用品を大量に買ってしまう

生まれてくる赤ちゃんが楽しみすぎて、ベビー用品を大量に買い込んでしまうという行動はマタニティハイ中のママによく見られる行動です。ミルクやおむつなどの消耗品のほか、赤ちゃんベッドやおもちゃ、洋服などを爆買いしてしまいます。

そして、せっかくベビー用品を用意しても、「使いきれないもの」や「開封すらしなかったもの」が大量にあふれてしまうという流れがよくある失敗パターンです。経済的な負担になるうえ、不用品の処分に困る羽目になるでしょう。

キラキラネームをつけてしまう

マタニティハイになると、子どもの名づけに対しても冷静ではいられなくなります。「自分にとって特別な子どもには、特別な名前を付けてあげたい」という思いはもちろん素晴らしいことですが、こだわりすぎて「キラキラネーム」を付けてしまうママもいるのです。

ほかの子どもとかぶらない珍しい名前を付けようとするあまり、マンガやアニメのキャラクターの名前を候補にしたり、語呂合わせで名前をつくろうとしたりしてはいないでしょうか?

なかには、マタニティハイの勢いのまま役所に届け出をしてしまう人もいるのです。マタニティハイが収まって冷静になると、周囲からの意見に耳を傾けられるようになります。自分の子どもの名前に対する周囲の評価を知り、じわじわと後悔が押し寄せるでしょう。

マタニティハイにならないためには?

マタニティハイになることで起こしてしまう失敗やトラブルを知り、「何とかしてマタニティハイは避けたい」と思ったママも多いのではないでしょうか?マタニティハイにならないためには、どんなことを心がけたらよいのかを解説します。

行動する前に考える

マタニティハイそのものが悪いわけではありません。問題は、冷静さを失って行動に移してしまうことにあるため、「行動する前に立ち止まって考えること」が大切です。

「自分が今からやろうとしていることは、誰かを不快にさせる可能性はないか?」と頭の隅で考えるクセをつけましょう。何気ないひと言やSNSの投稿などの前に、ひと呼吸置くようにするのが大切です。

マタニティハイの間は、自分の妊娠がまるで世界の大イベントのように思えてしまいます。自分だけの世界に入り込まず、「他人には他人の生活があるのだ」ということを冷静に受け止めることが必要です。

「自分と相手の温度差」に気づくければ、マタニティハイで失敗を起こす可能性はぐっと低くなります。

夫や親と喜びを共有する

マタニティハイで生まれるママの大きすぎる感情を受け止めてくれるのは、夫や親です。自分と同じくらいに妊娠を喜んでくれる立場の人であれば、他人に話すよりも気持ちを共有できます。

ママは、妊娠したことの喜びは家族の間で堪能し、気持ちを満足させるようにしましょう。その分、周りの人には普段通りの自分で接することを心がけるのです。

とはいえ、自分の家族でも仕事やプライベートでいっぱいいっぱいになり、気持ちがついてこないことがあります。家族だからとマタニティハイの自分の気持ちを一方的に押し付けることは禁物です。

まとめ

マタニティハイの間は、待ちに待った妊娠で気分が高揚しています。周囲に迷惑を掛けたり、あとあと後悔する失敗をやらかしてしまったりする可能性も高いものです。

行動に移す前に立ち止まって考えるクセをつければ、ほとんどのトラブルは回避できます。マタニティハイの間は自分の言動に気をつけ、生まれてくる赤ちゃんを穏やかに迎え入れましょう。