●学習塾の種類は4つのタイプと4つの基準で考える
検討する際にあらかじめ知っておきたいのは、学習塾のタイプ。学習塾といっても、その種類は多様です。世の中にはどんな学習塾があるのでしょうか?
「学習塾は、大きく4つのタイプに分けることができます。学校の予習・復習をメインにした『補習塾』、受験を見据えた『進学塾』、その両者の特長を兼ね備えた『総合塾』、科目に特化した『専門塾』となります。小学生の場合、低学年から通いやすいのは、『補習塾』ですね。『進学塾』は早くから中学受験対策をしたいご家庭の場合でも、小学3年生くらいからスタートするケースが多いです」(清水さん、以下同)
以前は、上記4つのタイプとあわせて、運営母体の規模として「大手」か「中小」かという基準を踏まえて学習塾を選ぶケースが多かったそうですが、今はそれらに加え指導形態として「集団授業」か「個別授業」かも選択する必要性が出てきたといいます。清水さんのお話をもとに、それぞれの特長をまとめてみました。
【大手学習塾】
・先生の数が多くノウハウが蓄積されている
・受験情報が豊富
・合格実績が豊富
・仲間やライバルが多い
・志望校も幅広い
【中小・個人塾】
・地域の学校のことに詳しい
・学校の対策がしっかりしている
・少人数の場合が多い
・一人ひとりに目が届きやすい
・質問がしやすい
【集団授業】
・先生が教壇に立って授業を行う
・生徒の人数が多い
・カリキュラムがしっかり組まれている
・宿題の量も決まっている
・決まった日に通う
【個別授業】
・1~3人程度の生徒に先生1人がついて教える
・自分のペースで勉強を進めることが出来る
・カリキュラムは生徒ごとに組まれる
・曜日や時間帯は生徒の都合に合わせられる
●通う学習塾の種類は子どもと意見を交わして
ただ、親がいくら熱心にリサーチをしたとしても、実際に通うのは子ども。どんな塾に自分に向いているか、本人に考えさせてみるのも大切、と清水さんはいいます。
「お子さんが成長して社会人になった頃には、どれだけ自分の考えをしっかり述べられるか、アイデアを生み出せるかという『考えるチカラ』がより求められる時代になってくると思います。そこから逆算していくと、家庭においても普段から『考えさせること』を意識して育てることが大切。それは、塾選びについても同じです。たとえば、塾の教室見学や体験授業に参加した後には、『どんなところが楽しかった?』『授業は難しかったかな?』『通ってみたいと思った?』と問いかけて、お子さんの考えを引き出してあげるといいと思います」
情報収集は親の役目で、親が道筋をつけてあげることも可能です。ただ、どの塾に通うかの最終判断は子どもと一緒に決めることが大切なのかもしれません。
(文・末吉陽子/やじろべえ)