●子育てにおいて比較はNG行為
「兄弟姉妹を育てるうえで避けたいのは、『互いを比較すること』です。『○○はできているのに、●●はどうしてできないの?』『●●はみんなとお話しているのに、○○はモジモジしててダメね』など、互いを比べてダメ出しをすることは、子どもの心を傷つけます。また、自信を失ってしまい、不要なライバル意識も育ててしまいます」(窪田さん 以下同)
例えば、おもちゃの片づけを片方だけがしていたとしたら、『○○は片づけていて偉いのに、なんで●●はできないの』というのではなく『2人で一緒にお片づけしよう』と、互いを比べるのではなく、一緒に取り組むよう促すのがよい。
「比較することで子どもを頑張らせようとするママがいますが、子どもは幼稚園や学校などで競争の機会には事欠きませんし、家でまで競争では大変です。また、誰かと競争するよりも、自分自身と競争する方が頑張れます。例えば、『昨日はなわとびを10回跳べたから、今日はもっと跳べるように頑張ろう』などと言ってあげると、その子自身のペースで頑張ることができるでしょう」
また、「ひいき」をするのも子どもに不平等感を感じさせてしまう。
「子ども同士でトラブルが起こったときに、ママが勝手に誰が悪いかを決めつけて特定の子だけを強く叱ったり、逆に兄弟の誰かだけを褒めたり特別扱いすると、『自分はあまり愛されていない』と疎外感を感じたり、ほかの兄弟姉妹に対して否定的な気持ちをもつようになる危険も」
子どもが不平等感をもつだけではなく、特別扱いをされている方の子にも悪影響が生まれ、仲が悪くなる原因になりかねない。
さらに「男の子(女の子)なんだから」と、性別を引き合いに出して差をつけるのもママがやってしまいがちなこと。
「お兄ちゃんは全然言われないのに『女の子だから』という理由で自分だけ家事の手伝いをさせられたり、『男のくせに泣くな!』と叱られたり、本人ではどうにもできない“性別”を持ち出して兄弟の接し方に差をつけるのも、子どもが理不尽な思いをすることは少なくありません」
叱咤激励のつもりでも、誰かとの比較や不平等感は子どもによくない影響を与えがち。それぞれのいいところを認めながら、子どものやる気を引き出していこう。
(北東由宇+ノオト)