●愛情に差が生じるのは仕方ない?
「自分の子どもに対して愛情に差が生じてしまうのは、実はよくあることです。親も人間ですから相性もあり、自分の子どもだからといって全員同じように愛せるとは限りません。むしろ、そう自覚ができているのであれば、対処することが可能です」(窪田さん 以下同)
子どもに対して愛情の差を感じても、無理に否定する必要はない。むしろ、愛情差の自覚がなく、無意識のうちに子どもの扱いに差をつけてしまう方が子どもへの影響が心配だそう。大切なのは、自分にそういう傾向があることに気づき、意識的に配慮をすること。夫に話して、子どもへのフォローをお願いするのもひとつの手だ。
「なかには、自身の幼い頃の記憶を、自分の子どもに投影してしまうママもいます。例えば、ずっと兄に虐げられてきた過去の体験から、上の子にはどうしてもきつく当たってしまうというケースがあります。また、自己評価の低いママが、自身の嫌いな部分を子どもの中に見てしまい、イライラしてしまうこともあります。自分の子どもであっても、自分とは違う人間であると、分けて考えられることが重要となります」
そのほか、「苦手な姑に似ている」「嫌いだった母親に似てきた」などという理由で特定の子どもを愛しにくいケースも存在する。子どもと接するのが辛かったり、自分コントロールができないと感じたりした場合は、専門家のカウンセリングを受けてみるのもひとつの方法だ。
「また『子どもには同じように接しないといけない』と、下の子が望んでいないのに習い事をさせたり、上の子が私立なので、下の子も私立の学校に入れなければ、などという教育方針をもつママもいますが、『平等にする』と『同じように接する』をはき違えないようにしましょう」
子どもによって、何を求めているかというニーズは異なる。たとえ、それぞれの子どもへの接し方が異なっていたとしても、子どものニーズに親が応えてあげ、子どもたちがそれに満足できれば、欲求不満を抱いて、不公平だと感じることはない。
子どもに対して愛情の差を感じてしまうこと自体は決して異常なことではない。自分の気持ちときちんと向き合い、子どもをフォローしながら成長を見守っていこう。
(北東由宇+ノオト)