タイトル決めに2時間超!?トホホな園の夏祭り

タイトル決めに2時間超!?トホホな園の夏祭り

第2回 実録!あぁ驚愕のママ友事件簿
園。それは子どもたちの学び舎であり、母親たちの戦場。世代もノリも異なるママたちが集うからこそ、余計なストレスを生む原因にもなるようで…。

●余裕の2時間超えに終始イライラ!

今回そんなエピソードを話してくれたのは、この春、倍率が高く、地元で有名なセレブ幼稚園に息子を入園させたMママさん。その幼稚園は、育児に専念し、園生活に従事するママが多いことで知られているそう。噂どおり、夏祭りやクリスマス会、お芋掘りや生誕祭、お泊り合宿に母の日遠足と、何かにつけ行事が多く、役に就いていない人でも、1カ月に数回園に来ることになるという。

「始業式や終業式もスーツで参加するんです。ドラマみたいな話ですが、私、始業式にスーツで来ることを知らなくて、普通の格好で行ってしまったんですよ。ほかのママたちは、全員スーツで胸にはコサージュ…本当に恥ずかしい思いをしました」(Mママ 以下同)

そんななか、園生活にも慣れ、少しずつママたちとの付き合いが楽しくなっていったMママさんは、数ある園生活のなかでもハードな“夏祭り委員”に立候補した。

「友だちのママからは『あれほど止めたのに…』と言われましたが、早くたくさん友だちを作りたかったんです。初回の会議が行われることになり、父母の会室を訪れると、キャラが立ったお母様方がズラリ。すでに上の子がいるベテランママが多く、会議は最初からにぎわっていました。和やかな雰囲気のなか、委員長が決定。『次は、夏祭りのタイトルを決めましょう!』ということになったのです」


「夏祭りのタイトルって? ただの夏祭りじゃダメなの?」と心のなかでツッこんだというMママさん。それから1時間ほど経過したが、話が脱線したり、ママたちの私語が止まらなかったりで、待てど暮らせどタイトルは決まらないという。2時間もの審議を重ねた末、なんと次週までの宿題ということになった。

園ママたちのあまりの要領の悪さに、思わず貧乏ゆすりをしてしまったというMママさん。実は彼女、結婚前はバリバリのキャリアウーマンで、広告代理店で働いていた。

「子どもたちにわかりやすい方がいいのかな? と思って、テーマは宇宙。『はばたけ〇〇(園の略称)っ子! みんなの夢は輝く未来へ…』というタイトルを持っていきましたが、委員長に『うーん、Mさんのはいいんだけど、ちょっと長いのよねぇ』と即刻却下されました。そして決定したのが、衝撃のこのタイトルだったんです!」

タイトル決めに2時間超!?トホホな園の夏祭り

「今年、園が50周年を迎えるということで、このタイトルになったらしいんですが、あれだけの時間をかけて宿題にしたにも関わらず、コレなの? と思いました。まるで郷ひろみ のツアーにでも使いそうなタイトルに衝撃を受けましたね(笑)」

皮肉にも、看板にタイトルを書かされたのはMさんだったという。会議とは名ばかりで、そのままランチやお茶に突入することもしばしばな園ママの世界。最初こそイラついていたMさんだが、作業に追われるうち、ベテランママたちと仲良くなり、その後の園ライフはとても豊かなものになったそう。苦労がある分、報われることも多いのがママ友の世界なのかもしれない。
(構成・文/バービー イラスト/なとみみわ)