悲劇!?「母の日に」1人ぼっち!

第3回 号泣必至!?子育て感動事件簿
1年に1度、ママたちが期待に胸を膨らませる日…それが「母の日」。だがその日に、もしもこんな悪夢が起きたら…あなたもプチ家出する!?

●家族バラバラな週末にブチギレ!

中学1年生の長男、小6の次男を持つJさん。サッカーと野球の練習に明け暮れる息子たち、そして「野球命!」とばかり、休みの度に、少年野球のコーチに明け暮れる夫に囲まれ、幸せな日々を送っているが、唯一ネックなのは、休みの日に家族でどこにも出かけられないという現実。

「家族みんなが、土日も練習、練習で、特に夫は、練習以外の時間は、少年野球のコーチングを研究しているか、野球のコーチたちと飲みに行くかのどちらか。まぁ浮気やギャンブルをするでもなく、健全なのでいいのですが、たまには家族で旅行に出かけたい…そんな不満は溜まりますよね」(Jさん。以下同)

おかげで家族はみんな健康だが、Jさんは土日、誰にもかまってもらえず、1人で買い物をしたり、夕食の支度をしたりで、虚しくなるのだそう。

「ショッピングモールで、家族が仲良く歩いているのを見ると、“うらやましいな~”と思いますよね。この間も、日曜日に1人でランチしようとしたら、あまりにも周りが家族連ればかりで悲しくなって、お店を変えて、マックで食べてしまいました(笑)」

そんななかで迎えた「母の日」。Jさんは、さすがに母の日だし、「たまにはみんなでどこかに出かけよう!」と言ってくれると信じていたそう。

「ところが、朝になったら、夫と次男は当たり前のように野球に、長男は部活に行ってしまいました。車も夫に使われてしまい、がらんとした家に1人ぼっちになってしまったんです」

さすがにキレたJさんは、1泊の身支度をして、家を飛び出した。

「箱根に1泊してやろうかと、勢いで家を出たものの、結局そんな勇気もなく、〇〇ーヨーカドーをブラブラ。その後はフードコートでお茶(笑)。所詮そんなことしかできない自分にも情けなくなりました」

何とか夜8時まで、時間をつぶして駅の駐輪場に向かうと…。

悲劇!?「母の日に」1人ぼっち

「驚きました! 夫と子どもたちが、カーネーションの花束を持って、私の自転車の前で待っていてくれたんです。次男に『お母さん、どこ行ってたんだよ~。もうずっと待ってるんだから』言われて、ようやく目が覚めました。こうしてみんなが元気でいるだけで、幸せなんだって…」

この家出事件以来、Jさん家族は、何とかみんなが時間のやりくりをして、外食に出かけるようになったという。何も言わなくても心が通じるのが家族…でも時には、自分の気持ちを行動で表し、家族に気づいてもらうことも必要なのかもしれない。
(取材・文/蓮池由美子)