「子ども同士の遊びの約束」トラブル

第1回 子ども同士の「遊び約束」トラブル解消法
子ども同士で遊びの約束をするようになると、親にとっては楽な半面、トラブルも意外と多い時間の感覚がなく、ちんぷんかんぷんだったり、待ち合わせ場所がわからず、すれ違ってしまったり…。

親は何歳くらいまで一緒に行く、あるいは関与すべき? 病児保育、ベビーシッター、家事代行を行うマザーネット代表取締役の上田理恵子さんに聞いた。

「子どもがまだ保育園・幼稚園に通ううちは、親が一緒に行くこともありますが、小学生になると、子ども同士で約束してくるようになります。学童保育がある場合はそれが終わってから、小学校4年生くらいになると学童にも行かなくなる子が多く、なかには休日などは終日友だちと遊ぶケースもありますね」(上田さん 以下同)

約束の仕方は、幼いうちは「いったん家に帰ってから、後で遊ぼう」といった抽象的なものが多く、「とりあえずランドセルを置いて公園に集合」などが一般的だそう。

子どもがふたり

●遊びの約束のすれ違いが起こるワケ

ただし、子どもは忘れてしまうケースも多く、待ちぼうけしていて「来なかった」と泣いて帰ってくることもあるそう。

「『塾があった』『習いごとがあった』など、自分の予定を忘れて約束してしまうこともあります。それを伝えようにも、約束相手はすでに家を出てしまっていて、連絡手段がなく、結果、待ちぼうけになるというパターンは多いですね」

共働き家庭の場合、親が子どもの予定を書いて貼っていて、子どもはそれを常に目にするため予定を把握していることもある。一方、親が専業主婦で家にいる場合、子どものスケジュールを親が管理しているため、子どもがうっかり忘れて遊びの約束をしてしまうというのは、よくあるパターンだそう。

「昔のように、約束せずに公園に行っても、遊び相手が誰かしらいた時代と違い、今はみんな幼い頃からスケジュールがいっぱいです。そのため、『うっかり忘れ』の待ちぼうけで泣くケースはけっこうあるんですよね」

子どもが友だちと遊びの約束をしてくるときは、相手の子に塾や習い事がないのか、ひと言聞いてみるのも手。また、逆に、約束を忘れて友だちを泣かせてしまったなら、翌日謝るように話すことも必要だ。

ただし、幼少期の「約束」のすれ違いで、泣いてくるようなケースはどうしてもあるもの。そうしたことを経験し、トライアンドエラーで成長していくものなのだから、あまり心配せず、親もおおらかに見守ってあげることが大切なのかも。
(田幸和歌子+ノオト)

お話をお聞きした人

上田理恵子
上田理恵子
株式会社マザーネット 代表取締役
2001年創業。家庭に「ケアリスト」と呼ばれるスタッフを派遣し、家事・育児の細かいニーズに応えるサービスを開始。著書に『働くママに効く心のビタミン』(日経BP社)がある。
2001年創業。家庭に「ケアリスト」と呼ばれるスタッフを派遣し、家事・育児の細かいニーズに応えるサービスを開始。著書に『働くママに効く心のビタミン』(日経BP社)がある。