デリケートゾーンがかゆくなる理由などについて、婦人科形成「なおえビューティークリニック」の喜田直江院長に聞いた。
「デリケートゾーンのかゆみは、誰にでもあるわけではありません。個人差があり、お肌の敏感な方などはムレるだけでもかゆくなる場合があります」(喜田先生 以下同)
かゆみの原因には、ナプキンや経血によるムレ、下着のこすれなど、皮膚が刺激を受けることで起こるかぶれのほか、カンジダ膣炎などの感染症もあるそう。
「夏は汗でムレますし、冬も厚着でムレやすくなります。また、生理中はどうしてもムレやすくなります。デリケートゾーンはもともと皮膚が特に薄い部分で、刺激やストレスに弱く、かゆみを生じやすいのです」
●デリケートゾーンのかゆみ、病院へ行くタイミングは?
気になるのは、デリケートゾーンのかゆみが、そのまま放置して良いものか、あるいは治療が必要なものなのかということ。見分け方はあるの?
「例えば、生理中にいつもかゆみを生じる場合や、軽いかぶれであれば、市販の軟膏薬を塗るだけで良いと思います。3日間ほど使用し、落ち着くなら問題ありません。ただし、もしそれよりも長く続くようなら、医療機関を受診したほうが良いと思います」
また、おりものが急に増えた場合も、膣に問題がある可能性が考えられるため、受診したほうが良いそう。
「ちなみに、カンジダは誰にでもいる菌で、性交渉などによって起こるものではありません。体力低下や風邪などにより、免疫力が落ちたとき、あるいは抗生剤を飲んだときなどに良い菌が死んでしまい、カビ菌が活発になることで起こります」
カンジダ膣炎によるかゆみは、体調がよくなると自然に治るが、クセになりやすい人もいるそう。
いずれにしろ、かゆみが続いたり、かゆみを強く感じたりする場合は、一度婦人科もしくは皮膚科を受診してみよう。
(田幸和歌子+ノオト)