特に、「生理の時期には、生臭いにおいがする」「生理前にはにおいが強くなる」という声が多数あるけど、においの感じ方は人それぞれ。他人と比較できるものではないだけに、「普通」の基準がわからず、不安になることも…。デリケートゾーンの臭いって、そもそも何が原因なの?
「デリケートゾーンのにおいは、細菌によって生じるものです」
こう話すのは言うのは、婦人科形成「なおえビューティークリニック」の喜田直江院長。
「デリケートゾーンのにおいは、特に性病などがなくても、誰でも体調の悪化などによって強くなることがあります。また、ストレスによって、膣の自浄作用が低下すると、清潔な状態を保てなくなり、においを感じやすくなります」(喜田先生 以下同)
年齢を重ねると、においがきつくなると聞くこともあるけど、それって本当?
「20~30代の人は、まずその心配はありません。加齢でにおいが強くなるのは、更年期くらいからですね。膣の潤いがなくなり、自浄作用がなくなることで、細菌感染を起こしやすくなります」
●においが急にキツくなったときは要注意!
自分のにおいは、案外気づきにくいもの。確認方法は、下着を脱いだ瞬間や、直接触って嗅いでみるのがいちばんだという。
ところで、においが気になるとき、治療の必要な病的なものか、そうでないかは、どう見分けたら良い?
「刺激の少ない石けんやボディソープで、できればデリケートゾーンの専用ソープできれいにひだまで洗うこと。それだけで、においはある程度解消されます。それでもにおいがキツイと感じるなら、受診しましょう」
デリケートゾーンのにおいが気になるからといって、すぐ病気を疑う必要はないが、注意しなければいけないのは、「急ににおいが強くなったとき」「おりものの量が急に増えたり、色が変わったりしたとき」だそう。
「カンジダ膣炎は、体力が落ちたときや抗生剤を飲んだときなどに異常繁殖し、かゆみを生じます。また、性感染症で起こるクラミジアはあまり症状が出ないですが、放っておくと不妊の原因になりますので、心当たりのある方は検査してみたほうが良いでしょう」
ちなみに、デリケートゾーンのにおいの急激な変化には「細菌性膣炎」や「子宮頸がん」「子宮内膜炎」「淋病」「トリコモナス膣炎」などが隠れているケースもあるそう。不安な人は、早めの受診がオススメだ。
(田幸和歌子+ノオト)