致死率3割!? 行楽時に注意すべきマダニ被害

第67回 今日の注目を紹介! ママニュースアンテナ
9月も中旬になり、外で過ごすにはちょうど良い気温になった。近所の公園や足を延ばして山や高原へ出かける人も多いだろう。自然に囲まれて気持ちが良い半面、注意をしなければならないこともある。

草木には、思わぬところに危険な虫が潜んでいる。秋に活動的になるスズメバチのようなサイズなら、目視ですぐにわかり危険回避しやすいが、マダニと呼ばれるわずか3~4mmのダニでは、目視するのは難しい。ダニだから大した害はなさそうにも思えるが、場合によっては命を落とす可能性もあり、スズメバチ同様に注意が必要だ。

行楽時に注意すべきマダニ被害

●感染症を持つマダニの脅威とは

マダニは動物や人の血を吸うダニの1種で、皮膚に口を突き刺して、長ければ1週間以上も吸血し、ウイルスを持ったマダニに噛まれてしまうと、『日本紅斑熱』や『重症熱性血小板減少症候群(SFTS)』を発病することがあるそうだ。SFTSは、発熱や嘔吐、下痢、頭痛など様々な症状を引き起こし、命に関わることもある。有効な治療薬がなく致死率は6.3~30%と言われており、国立感染症研究所によると、国内では2015年8月26日時点で151人が感染、41人が死亡したと伝えているほど。

本来であれば、マダニは山に生息しているのだが、マダニを付けた野生動物が人里まで降りてきて、民家近くの畑や草むらにマダニを運んでくるようだ。

●完全防備でマダニを寄せ付けないように

目視での回避が難しいマダニ対策は、事前準備が重要。草木の生い茂っている場所に行く際は、なるべく肌の露出を少なくし、ズボンの裾は長靴やハイソックスのなかに入れて、衣服内への侵入を防ぐ。また、首にタオルを巻くのも効果的。衣服を明るい色のものにすれば、マダニがついてもすぐに発見できるだろう。また、市販されている虫よけ剤も効果が高まると言われている。万が一、噛まれてしまった場合は、自分で引き抜かずに、皮膚科に行って処置をする必要がある。

身近なところに潜むマダニはペットにつくこともあるので、犬の散歩などをする際にも、ペット用の虫よけ剤を使うなどして万全の対策をしよう!
(文・奈古善晴/考務店)

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