子どもの食育にも! 見学OKな全国市場めぐり

第74回 今日の注目を紹介! ママニュースアンテナ
プロの仲買人が行き交う卸売市場。なかでも全国44都市に点在する72の「中央卸売市場」は、各地域の台所であり流通の要です。基本的には専門業者のための市場ですが、そのうちのいくつかは一般見学者も積極的に受け入れています。
子どもと一緒に行けば食育にもなり、場内の食堂でおいしいご飯も食べられる。秋のおでかけにオススメの各市場の特徴や、見学のポイントを紹介します。

●受け入れ態勢が整う、各地の卸売市場

中央卸売市場は人口20万人以上の市など、一定以上の規模の都市に開設されています。今回は、全国主要都市の見学できる中央卸売市場のなかから、一般利用可能な設備やイベントが充実している4施設を紹介します。

市場

【札幌市中央卸売市場】

札幌市中央区にある、水産物と青果を中心とした市場。毎日1600トンの食材が集まり、札幌市を中心とした約230万人の食を支えています。場内には卸売市場の機能などについて映像で解説する管理センターや、見学通路から卸売場を見学できる水産棟見学通路、展示室、資料室などがあるほか、一般見学者も利用できる食堂・喫茶コーナーも。市場の活気を体感できるセリの見学も可能です(※年末年始の繁忙期を除く)。なお、市場内での買い物や動物を伴っての入場は不可。
[所在地] 北海道札幌市北12条西20丁目
[見学時間] 5:00~16:00(展示室・資料室は月~金曜の8:00~10:00、セリ見学は水産物部5:15~6:30頃、青果部6:30~7:30頃)
[休市日] 日曜日、年末年始、その他市場が定める休市日
[見学受付] 個人・団体とも事前に電話・FAXなどで申し込み
[URL] http://www.sapporo-market.gr.jp/sisetukengaku/tenji_f_info.htm

【東京都中央卸売市場大井市場(大田市場)】

東京都内には有名な築地市場のほかにも、11カ所の中央卸売市場があります。なかでも大田区にある大田市場は、築地市場をしのぐ世界最大規模の卸売市場。青果部や花き部の取引規模は日本一で、ここでの決定価格が日本全国の市場の指標となるなど強い影響力を持っています。なお、東京の中央卸売市場で見学用のコースが設けられているのは大田市場のみ。市場の歴史を学べる資料展示室や、一般利用可能な飲食店もあります。
[所在地] 東京都大田区東海3-2-1
[見学時間] 5:00~15:00(資料展示室は平日9:00~12:00、13:00~16:00)
[休市日] 日曜、その他市場が定める休市日
[見学受付] 個人の場合は自由見学
[URL] http://www.shijou.metro.tokyo.jp/

【名古屋市中央卸売市場(本場)】

名古屋の多様な食文化を支える台所。「市民に親しまれる市場」を合言葉に、様々なイベントを実施していて、親子市場見学会など子どもと一緒に楽しめるものも多数。毎年11月には「ふれあい市場まつり」が催され、マグロ解体実演、模擬セリ、食の講演会やクイズ、ステージイベントなど、楽しみながら食を学ぶことができます。
[所在地] 愛知県名古屋市熱田区川並町2-22
[見学時間] 月~金曜13:30~15:00
[休市日] 土・日曜、祝日は見学不可
[見学受付] 事前に電話・FAXなどで申し込み(見学可能人数は10~80名まで)
[URL] http://www.city.nagoya.jp/kurashi/category/19-18-14-0-0-0-0-0-0-0.html

【福岡市中央卸売市場(鮮魚市場)】

博多湾を取り囲むように5カ所の中央卸売市場が点在。そのうち、湾岸部の鮮魚市場と食肉市場で一般見学を受け入れています。オススメは全国一の漁港水揚げ高を誇り、新鮮な魚介類を全国各地へ供給する鮮魚市場。セリの様子を見学できる通路も新設され、2階からその迫力を体感可能。天神の街と博多湾を一望できる展望プラザや市場の仕組みを分かりやすく紹介する「魚っちんぐプラザ」、一般見学者向けのお土産コーナーもあり一日楽しめます。
[所在地] 福岡県福岡市中央区長浜3-11-3
[見学時間] 月~金曜9:00~15:00(施設見学は1時間程度、セリ見学は月~土曜の3:00~4:00頃)
[休市日] 日曜、祝日、年末年始、その他市場が定める休市日
[見学受付] 事前に電話・FAXなどで申し込み(見学可能人数は10~50名まで、セリの見学は予約不要)
[URL] http://www.city.fukuoka.lg.jp/nosui/shijo/qa/FAQ2496.html

見学用のコースが設けられるなど、意外と受け入れ態勢が整っている卸売市場。ただし、中で働く人たちの仕事の邪魔にならないよう、ルールやマナーを守って利用しましょう。
(文・前田智行)