4月から新年度が始まると、引っ越しや就職・転職などの環境の変化や、入学や就職・定年退職等のお祝い事などにお金がかかることも少なくありません。また年度ごとに家計管理をしている人には、家計を見直す機会でもあります。日々の節約とは別に、普段のお金の使い方も家計の改善には必要不可欠です。すでに取り組んでいることかもしれませんか、避けたいお金の使い方についてお伝えします。
少額でも普段のお金の使い方で変わる!
「ちりも積もれば山となる」の言葉にもあるように、普段のお金の使い方でも少額を無駄にしてしまっている結果、まとまるとかなりの金額を使ってしまっている人が少なくありません。
例えば、1日300円を何となく使ってしまっている場合、それ自体には大きな金額ではありませんが、これが1年に換算すると約11万円、10年継続すると約110万円にもなります。普段何気なく使っているお金の使い方でも、長い時間継続すると大きな金額になることは覚えておきましょう。
改善したい3つのお金の使い方
必要である場合や優先順位が高い場合には、すべてを改善する必要はありませんが、確認すると良い項目を3点ご紹介しますので、見直すきっかけにしてください。
【1】ATMの利用料
時間外の利用やコンビニエンスストア等に設置しているATMで、手数料を支払いお金を引き出している人は、ATMが無料になる条件(一定以上の残高や給料振込口座の指定、クレジットカードの利用など)を確認して条件を達成するか、時間外やコンビニATMでも手数料が無料になる銀行での口座を開設するかを検討してみましょう。
例えば、手数料220円のATMを月2回使っている場合は、年間5,280円かかる計算となります。
【2】飲み物の購入
ご自宅や勤務先等の環境にもよりますが、何気なく買ってしまう飲み物も継続して購入すると大きな金額になってしまいます。お仕事や体調の面で水分補給が必要な人まで購入するのをやめたほうがよいという話ではありませんが、カフェやコンビニ、自動販売機で価格設定の高めの飲み物を何となく買ってしまう場合は、水筒の持参やスーパーマーケット、ドラッグストアなど価格設定の安い飲み物に変えられないか検討してみましょう。
一例として、150円の飲み物を週5回購入する場合、年間39,000円かかる計算となります。
【3】ポイント・クーポン目的の買いもの
ネット通販やチェーン店、商店街などポイントやクーポンを設定している店舗・業種は多いのですが、ポイントの加算やクーポンの付与を目的として買い物をしている場合は、本当に必要なものなのか判断をしましょう。ポイントやクーポンがなくても買い物をする必要がある場合や欲しい物である場合はこの限りではありませんが、ポイントやクーポンがあるから買う場合には要注意です。なお、ポイントやクーポンは、使用条件や期限があるものもあるため、現金や電子マネー等より優先して使うようにすると良いでしょう。
上記3点はあくまでもお金の使い方を見直す一例です。食品ロスを少なくしたり、同じものであればコンビニエンスストアやデパートでなくスーパー等の量販店やネット通販で安いものを買ったり、年会費などがかかる利用頻度の少ないサービスを取りやめたりと、できることは他にもあります。必要なものや優先順位の高いものを止める必要はありませんが、何となく習慣となっているお金の使い方で改善できるものがあれば、見直す機会にしていただければと思います。
監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志
1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
配信: ベビーカレンダー(ライフ)
関連記事: