●睡眠にまつわる都市伝説…実は全部ウソ?
睡眠にまつわる噂の数々も、実は長年の研究によって大きく見直されている。まずは、友野氏が挙げた、“睡眠にまつわる常識のウソホント”を紹介する。
【睡眠にまつわる常識・これってホント?】
1.眠る前に飲むホットミルクはいい睡眠を促す
2.昼寝はしない方が良い
3.夜は熱いお風呂に入った方が良い
4.眠れなくても、極力横になって静かに過ごす
「以上に挙げた睡眠の常識…実はすべて×なんです。まず1のホットミルクは、寝る前に1杯飲んだとしても、眠りの質を向上させるトリプトファン500mgは摂取できません。不眠に有効と言われるトリプトファンを摂取するためには、バケツ一杯のホットミルクを飲まなければならないのです。2の昼寝は、15時までに、約15~20分、イスに座ったまま仮眠を取ると、午後の活動が活発になると言われ、夜の睡眠の妨げにはならないと言われています。3のお風呂は、熱すぎるお湯に入ると、交感神経の働きが優位になってしまい、逆に寝つきが悪くなってしまうので、38~40度のお風呂に20分入る方がいいとされています。4は、一見良いことのようにも感じますが、眠れないときは、脳を興奮させないような単調な作業を行うのが◎。ママだったら、お皿洗いやアイロンがけ、洗濯ものを畳むなど、単調な家事をしてから布団に入ると、スムーズな眠りに入りやすいでしょう。ただし、スマホやパソコンなど、脳が興奮するようなことは絶対に避けるべきです」(友野氏 以下同)
ママが正しくぐっすりと眠れると、ストレス耐性が身に付き、感情コントロールがしやすくなり、イライラした育児から解放されるという。
「30・40代は、特に睡眠のリズムが乱れやすくなると言われています。ママのみなさんは、公園で走ったり子どもたちの面倒を見たり、活動量も多くなるので、その疲れを翌日に持ち越さず、正しい眠活でエネルギーを蓄える必要があります」
“眠活”とは、まずは何から始めればいいのだろうか?
【睡眠1時間前にやるべきこと】
1. 光を目に入れない
2. アロマ、本、音楽でリラックスする
3. 筋弛緩運動、ストレッチで体をほぐす
【起床後30分以内にやるべきこと】
1.太陽の光を浴びる(寝る前から、遮光カーテンは10cm開けておく)
2.果物を摂る(※りんごなど、これからの季節は北の産地のものがおすすめ。ぶどう糖摂取で脳を活性化し、便通を促す)
3.朝食を摂る
4.トイレに行き、便を促す
「個人差はありますが、睡眠は、一般的に7~8時間がいいとされています。 以上のことを極力守って頂ければ、肥満や肌荒れ、イライラ、疲れやすいなど体の悩みも、徐々に解消されるはずなので、忙しいママたちにもぜひ挑戦して頂きたいですね」
睡眠の新常識を知って、よりよい眠活を!
(取材・文/蓮池由美子)