【管理栄養士が解説】ゴーヤに含まれる栄養素や効果とは?おすすめの食べ方も紹介!

【管理栄養士が解説】ゴーヤに含まれる栄養素や効果とは?おすすめの食べ方も紹介!

ほどよい苦みとシャキシャキとした食感がおいしいゴーヤ。栄養豊富で身体によさそうなイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?この記事では、ゴーヤに含まれる栄養素や期待される効果・効能、またゴーヤの栄養素をムダなく摂れるおすすめの食べ方について、管理栄養士が解説します。

ゴーヤに含まれる栄養素

ゴーヤには食物繊維やカリウム、葉酸、ビタミンCといった栄養素が含まれます(※)。

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ゴーヤ1本の平均的な重さは250gで、廃棄率が15%のため可食部が213gとなります。廃棄部分には両端と種、ワタが含まれます。

ゴーヤに含まれる栄養素の中でも、特に身体によい効果・効能が期待できるものは次の通りです。

高血圧・むくみ予防に欠かせない「カリウム」

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ゴーヤ100gあたり、260mgのカリウムが含まれます。野菜の中でとりわけ多いというわけではありませんが、キャベツやレタスの1.3倍、もやしの3.8倍ほどの量です。

カリウムは余分なナトリウムを排出してくれる働きがあるため、ナトリウムの摂りすぎによる高血圧の予防や、むくみ予防に役立ちます。

血圧が気になる方だけでなく、おつまみとして取り入れると、お酒を飲んだ翌日のむくみ対策にもなるでしょう。

野菜不足の方は意識して摂りたい「葉酸」

ゴーヤ100gあたり、72μgの葉酸が含まれます。葉酸は野菜類に多く含まれる栄養素で、ゴーヤはとくに多く含まれるわけではありませんが、夏野菜の中では多い方に分類されます。なすの2.3倍、きゅうりの2.9倍、トマトの3.3倍ほどの量です。

葉酸は細胞が増えるときに必要な栄養素です。不足すると貧血の原因となるだけでなく、動脈硬化の引き金となる血清ホモシステイン値という値を高くしてしまうことが知られています。

野菜不足の方は葉酸が不足しやすいため、ゴーヤなどの野菜を積極的にいただきましょう。

夏の時季はたっぷり摂りたい「ビタミンC」

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ゴーヤ100gあたり、76mgのビタミンCが含まれます。野菜の中でも多い方であり、キャベツの1.9倍、きゅうりの5.4倍、レタスの15.2倍もの量です。

ビタミンCはコラーゲン生成に必要で、肌の健康作りに欠かせない働きがあります。ゴーヤの旬である夏は紫外線の多い時季でもあり、ビタミンCが不足しないよう摂取したいものです。

ビタミンCは不足すると、倦怠感や疲労感の原因になることもあります。夏の時季を元気に乗り切るためにもしっかりと補いましょう。

またゴーヤの苦みは「モモルデシン」という物質によるもので、苦みによって食欲を増進してくれる働きがあるといわれています。ゴーヤはまさに、食欲の落ちやすい夏にぴったりの野菜といえますね。

※参照:文部科学省ホームページ「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

ゴーヤの栄養素をムダなく摂るには?

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ゴーヤに含まれる栄養素の多くは水溶性であり、熱に弱いものが多いため、次のコツを押さえると栄養素をムダなく摂ることができます。

  • 水に長時間さらさない
  • 加熱はサッとする

ゴーヤの苦みを取るために水にさらしたり、サッと茹でたりすることがありますが、できればそのような下処理をしない方が栄養素の流出を防げます。

また長時間加熱するとビタミンCなどの栄養素が壊れてしまいやすいため、ゴーヤの食感がシャキシャキと残るくらい、サッと火を通すといいでしょう。

また夏バテ対策として、豚肉と組み合わせて食べるのがおすすめです。夏は食欲が落ちやすく、さまざまな栄養素が不足がちになり、とくにビタミンB1が不足すると倦怠感の原因となることがあります。

そのため、ビタミンB1の補給にぴったりの豚肉と、苦みによって食欲増進が期待できるゴーヤの組み合わせが夏バテ対策によい、というわけです。さらに食欲が増すように、甘辛い味付けにしたり、にんにくやしょうがなどの香味野菜を入れたりするといいでしょう。

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