3歳の男の子の特徴
イヤイヤ期の対処法を知る前に、3歳の男の子は、心と体がどんな時期に差し掛かっているのかを見ていきましょう。特徴が分かっていると、対策を立てやすくなります。
ただし、子どもの成長には個人差があり、必ずしもこれから紹介する例にあてはまらない場合もあると、覚えておきましょう。
身長や体重の平均
厚生労働省が2010年に行った調査では、3歳男児の身長の平均は95.1~98.7cm、体重は14.1~15.6kgです。
3歳になると食べ物の好き嫌いが出てくることも珍しくありません。偏食ぎみだったり、小食だったりする子どもは、体重がやや少なめになることもあるでしょう。また、運動量が少ない場合はあまりたくさんの量を食べられないかもしれません。
子どもの成長には個人差があり、ゆっくりと成長する子どももたくさんいます。体格が大きい子も小さい子も、一定のペースで少しずつ大きくなっていれば問題ありません。数値だけにとらわれないことが大切です。
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知能が発達してくる
3歳ごろは、急激に知能が発達する時期でもあります。これまで意味を成さない言葉をしゃべっていた子も、言葉の種類が増え、3語以上で構成された会話ができるようになってくるでしょう。
簡単な質問に対する受け答えなら、難なくできるようになります。テレビから聞こえてくる言葉や大人の言葉を真似し始める時期でもあり、疑問を感じたことに対して「どうして?」などの質問が、頻繁に飛び出すでしょう。
思考力が発達し「昨日、公園に行った」「1個ちょうだい」など、時間や数の概念を取り入れた言葉の意味も、少しずつ分かるようになってきます。
運動能力がアップ
バランス感覚が発達する時期でもあり、これまでできなかった難しい動きができるようになります。つま先立ちをしたりジャンプをしたりと、活発な動きができ、遊びのバリエーションも増えてくるでしょう。
この時期に体を使った遊びをたくさんすることで、筋力や体力が鍛えられ、運動能力の向上が期待できます。道路に急に飛び出すといった「危険な動き」をすることも、珍しくありません。
成長に喜ぶ一方で、心配になる場面も増えるはずです。曲がり角や交通量が多い場所では、危険な目に遭わないように手をつないであげましょう。
3歳のイヤイヤ期とは?
イヤイヤ期は子どもの成長とともに、何度か訪れるものです。1歳半ごろ、あるいは2歳ごろなど、始まる時期は様々で度合いも違います。3歳のイヤイヤ期にはどんな特徴があるのか見ていきましょう。
自己主張が強くなる
まだまだ使える言葉が少なく、赤ちゃんらしさが残っていた2歳ごろとは違い、3歳になると、多くの子どもがしっかりと自己主張をするようになります。
服を出しても「こっちは嫌、あっちがいい」と言い、自分の思い通りにならないことに対し、反抗する姿勢が強くなるのです。時には乱暴な言葉を使うこともあり、面食らうことがあるでしょう。
言葉が達者になるため、言い聞かせようとしても言い負かされる場面も増えてきます。できることが増え「何でも自分でやってみたい」と感じることから、親に反発することが増えるのです。
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イヤイヤ期はいつまで続く?
イヤイヤ期が始まる時期や、終了する時期には個人差があるものの、3歳半~4歳ごろには落ち着くケースが大半です。親の受け取り方によっても、いつから始まりいつ終わるのかに違いがあります。
一概に、いつからいつまでと言えない部分がありますが、小学校にあがるころになっても、まだイヤイヤ期が続くということはほとんどありません。
イヤイヤ期は「成長の過程」において重要な時期であり、自分の感情と付き合う方法を習得するために必要なプロセスでもあるのです。毎日付き合わされるとストレスを感じますが、必ず終わりが来ると思って長い目で見守りましょう。
3歳の男の子のイヤイヤ期への対処法
子どもの言動にイライラする自分が、嫌になってしまうこともあるでしょう。対処法が分かれば、必要以上にイライラせずに済みます。3歳児のイヤイヤ期を、うまく乗り越える方法を見ていきましょう。
かける言葉を工夫する
してほしいことがあるとき、言い方を変えるとうまくいく場合があります。例えば「〇〇しなさい!」と言うのではなく「〇〇してくれると嬉しいな」というように、言い替えるのです。
命令口調で言われるより「〇〇してもらえる?」とお願いされた方が、気持ちよく行動できます。頭ごなしに言われると納得できない気持ちが湧いてくるので、なぜダメなのか、理由をしっかり教えることも大事です。
自主性を尊重する
何でもやってみたい気持ちを利用し、子どもの自主性を尊重する方法もおすすめです。実際にやらせるかどうかは別として、「子どもの主張を聞く姿勢」を見せるだけでも、言うことを聞いてくれる場合があります。
子どもの身に危険がない場合や、周囲に迷惑をかけない場合は、本人のやりたいようにやらせてみることもひとつの方法です。自分でやってみて、うまくいかないことを理解できれば納得できるでしょう。
はやめの行動を心掛ける
何事も、時間がない状態だと気持ちが焦ってしまいます。つい強い口調で子どもを急かしてしまい、後で自己嫌悪に陥ることもあるでしょう。
食事や出かける支度など、子どもにはやく何かをしてほしい場面で言うことを聞いてくれないと、心に余裕がなくなります。前もって、はやめの行動を心掛けるようにするとうまくいくことが少なくありません。
例えば、食事を嫌がって時間がかかる場合、はやめに食卓に着かせて先に食べさせ始めましょう。
また、目標を示した方が時間を意識して食べ進めやすくなります。「時計の短い針が、3のところに来るまでに食べ終わろうね」というように声をかけ、時計を見せながら時間の説明をしてあげるとよいでしょう。
3歳の男の子の育児に疲れたら
子どものイヤイヤ期に向き合い続けていると、気持ちが参ってしまう場合もあります。疲労が蓄積して爆発する前に、手を打つことがおすすめです。イヤイヤ期の育児に疲れを感じたときの、対策方法を見ていきましょう。
自分の時間を作る
3歳の男の子は目が離せず、つきっきりになってしまうことは少なくありません。子どものイヤイヤ期に疲れ果ててしまう前に、少し距離を置くと冷静な気持ちを取り戻せます。
短い間で構わないので、自分の時間を作ることがおすすめです。イライラし始めたら、いったん部屋を出て子どものいない空間で一定時間を過ごすとよいでしょう。
キッチンへ行ってコーヒーを飲んだり、洗面所へ行って歯を磨いたりなど「気持ちを切り替える工夫」をしてみると、冷静に対処しやすくなります。
周りにサポートしてもらう
1人で子どもに向き合う時期が続くと、疲れてしまいます。たまには、夫や両親などに子どもを任せて、気分転換に出かけるようにしましょう。
家族の助けを借りられない人は、友人や子育て支援センターなどにサポートしてもらうことがおすすめです。「誰にも助けてもらえない」と思い込んでしまうと、つらい気持ちを解消しづらいでしょう。
誰かに話を聞いてもらうだけでも、気持ちがスッキリとします。話すことで気持ちを整理でき、悩みを解消するきっかけにもなるかもしれません。
まとめ
3歳の男の子は知能や体が発達する時期です。おしゃべりが上手になる時期だけに、イヤイヤ期が始まると手に負えないと感じることもあるでしょう。
イヤイヤ期は子どもが順調に成長し、自立するために必要な一歩だと考え、思いつめないようにすることが大切です。「言い方を変える」「時間に余裕を持つ」などの対処法も、試してみましょう。
イライラしたら子どもとは別室に行って、距離を作る方法もおすすめです。1人で抱え込まずに周囲の人々を頼り、夫や友人などにつらい気持ちを聞いてもらうようにしましょう。