和のおもてなし「抹茶アフタヌーンティー」の楽しみ方

和のおもてなし「抹茶アフタヌーンティー」の楽しみ方

第4123回 今日のこれ注目!ママテナピックアップ
ちょっとお洒落に和のおもてなしができたら、素敵ですね。抹茶を気軽に楽しめるアフタヌーンティーの楽しみ方をご紹介します。

季節のお菓子選びを楽しんで

お茶席では抹茶が主役になりますが、気軽なスタイルでのおもてなしならお菓子も主役の1つです。
和菓子でも洋菓子でも季節のもの、好みのものを準備しましょう。
お家で友人を招いての気軽なアフタヌーンティーなら、本格的なお茶席では使わないものでも自由にチョイス。遊び心あふれるテーブルに。

春なら桜餅やいちご大福も、色合いが春らしく華やかて素敵です。チョコレートやクッキーなどの洋菓子も抹茶に合います。

メインとなるお菓子を決めたら、サブの軽いお菓子を2種類ほど選びましょう。
サブのお菓子の1つは甘いものを、もう1つは塩味や醬油味のものを選びましょう。
お菓子を全て和で揃えるなら、サブの甘いお菓子は金平糖や和三盆などの小さくて軽いもの、塩辛いお菓子はお煎餅やあられなどがおすすめです。

抹茶など日本茶をセレクト

お菓子が決まったら、それに合わせた日本茶を準備しましょう。
抹茶のみでも構いませんが、おしゃべりを楽しむなら、あと1,2種類は喉を潤すためにもほしいところ。
お客様がいらしてすぐにお出しするウェルカムティー、抹茶の後にお出しするお口直しのお茶もあると喜ばれます。

ウェルカムティーとお口直しのお茶は同じものでも構いません。
日本茶の茶葉は基本的に三煎目まではしっかり出るものがほとんどです。ウェルカムティーでは一煎目をお出しして、お口直しには二煎目、まだ召し上がれそうなら三煎目、というように。
しかし四煎目になると味も香りも薄くなるので、ここで茶葉を新しいものに入れ替えましょう。

2種類用意できるのであれば、ウェルカムティーとお口直しとそれぞれ違うものにしてもよいでしょう。
お菓子もお茶も味が比較的薄いもの→濃いもの→薄いものの順でお出しすると飽きが来ず、ゆったりと楽しめます。サブのお菓子は多めに用意しておき、器が空きそうになったら追加すると良いでしょう。

<お茶の種類と組み合わせの一例>

1.ウェルカムティー…煎茶(金平糖や和三盆とも相性が良い)

2.メインのお茶…抹茶(桜餅やいちご大福などメインのお菓子とともに。洋菓子と組み合わせても◎)

3.お口直しのお茶…ほうじ茶または玄米茶(さっぱりとしていてお煎餅などとも相性が良い)

お口直しの後、「次はどちらがよいですか?」とお客様にリクエストを伺っても良いですね。「〇〇茶の二煎目です。一煎目との違いをお楽しみください」と伝えると、飲み比べの楽しさも増します。

美味しい抹茶の点て方

ここで抹茶の点て方をご紹介します。
抹茶はデパートや日本茶専門店で購入するものが品質も良くお勧めです。産地は京都の宇治、福岡の八女のものが有名です。値段は30g1000円~1500円程度のものが良いでしょう。

<用意するもの>

・抹茶 2g(1人分)
・お湯 50~60ml(1人分)
・茶筅
・茶碗(抹茶茶碗でなくても同じくらいのサイズのマルチボウル、カフェオレボウルなどでも代用可)
・茶漉し
・ティースプーン

<抹茶の点て方>

①ティースプーン軽く1杯=約2gの抹茶を茶漉しでこしながら茶碗に入れる(ダマになるのを防ぐ)

②約85℃のお湯を50~60ml茶碗に注ぎ、茶碗の底からシャカシャカと茶筅で泡が立つように点てる

(矢印のように縦方向に茶筅を速く動かして点てます)

③茶碗の表面をサラサラと撫でるようにして大きな泡を細かくする

初めての場合はなかなか泡が立たないこともありますが、口当たりが少し違うくらいで味には影響がありません(流派によって泡の量が違うこともあります)。
また、お湯の温度が低すぎると泡が立ちにくく、高すぎると泡は立ちやすいですが苦みが出ます。適温は85℃程度です。

抹茶を点ててそのままにしておくと、抹茶の粒子が茶碗の底に沈殿してしまうので、点てたら温かいうちにすぐお客様に召し上がっていただくと良いでしょう。

お茶席ではお菓子の後に抹茶をいただきます。それは甘いお菓子の後に抹茶を味わうとさらに美味しく感じるというだけではなく、空腹で抹茶を飲むと胃が痛くなったりすることがあるからです。抹茶は成分が非常に濃いので、お菓子を食べた後に召し上がることをお薦めします。

カフェインを控えたい場合

お招きした友人が妊娠中や授乳中であったり、遅い時間帯で夜寝られなくなると困る、という事情がある場合は、カフェインは控えめにしたほうが良いでしょう。
抹茶は実は日本茶の中で最もカフェイン量が多く含まれています。
カフェインを控えたい場合は、抹茶の量を少なくし薄めに点てるか、そのお客様には抹茶はお出しせず、カフェインの少ないほうじ茶や玄米茶をお出ししましょう。
カフェインが少ないからと言ってもほうじ茶や玄米茶を沢山飲みすぎると、体に入るカフェインの量は増えてしまいます。あらかじめ分かっていれば、和のスイーツに合うノンカフェインの麦茶やルイボスティーも準備しておきましょう。

お茶の香りで癒される和のアフタヌーンティー

お客様との時間を楽しむ抹茶アフタヌーンティー。テーブルで抹茶を点て、煎茶なども急須で目の前でいれ、お茶の香りをその場にいる皆で楽しんでみてはいかがでしょうか。お茶の香りでリラックス、リフレッシュする、楽しいひと時になりますように。

※本記事の情報は執筆時または公開時のものであり、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。
趣味なび

●お話を聞いた人

酒井知子
酒井知子 先生
日本茶教室 和茶
NPO法人日本茶インストラクター協会認定日本茶インストラクター(5期生)。横浜・川崎の日本茶講座『和茶』主宰。「お家のお茶をもっとおいしく!」をモットーに、自宅サロンや百貨店などで気軽なスタイルの日本茶ワークショップを多数開催。外国人向け(英語)の日本茶ワークショップも開催。
NPO法人日本茶インストラクター協会認定日本茶インストラクター(5期生)。横浜・川崎の日本茶講座『和茶』主宰。「お家のお茶をもっとおいしく!」をモットーに、自宅サロンや百貨店などで気軽なスタイルの日本茶ワークショップを多数開催。外国人向け(英語)の日本茶ワークショップも開催。