妊婦にやさしいマタニティ温泉

第265回 今日の注目を紹介! ママニュースアンテナ
冬も本番を迎え、温泉が恋しい季節になってきました。一般的に妊娠中に温泉に入るのはよくないなどといわれますが、じつは昨年、そんな定説を覆す法律改正がなされたことをご存知でしょうか? 温泉好きの妊婦さんにとっては耳よりな改正内容のおさらいと、妊婦さんに優しい温泉宿を紹介します。

妊婦にやさしいマタニティ温泉

●妊婦の温泉が32年ぶりに解禁

温泉宿のお風呂の前には「禁忌症」と書かれた看板が掲げられています。入浴を避けるべき病気や身体の状態が記されたもので、以前はここに「妊娠中」も含まれていました。

ところが昨年、環境省が温泉法の基準を32年ぶりに見直し。禁忌症のなかから「妊娠中」が削除されました。そもそも妊婦に温泉がよくないとされる医学的な根拠はなく、専門家から異論の声が出ていましたが、改正により正式に「解禁」となったわけです。

この法改正を受け、温泉地では妊婦の利用を増やそうと「マタニティプラン」を設ける動きもみられます。

たとえば、石川県加賀市の「山代温泉 彩華の宿 多々見」では、妊婦の安全や快適な滞在に配慮したマタニティプランを用意。ウエストゆったりの作務衣や足を冷やさない足袋、ひざ掛け、楽な姿勢でくつろげるマタニティクッションのレンタルがあるほか、貸切露天風呂が50分無料かつ優先予約で入れたり、体にやさしい創作料理を用意してくれたりと特典が盛りだくさん。急な体調不良によるキャンセル料も、当日朝8時までの連絡なら免除してくれます。

また、群馬県嬬恋村の「ホテルグリーンプラザ軽井沢」のマタニティプランも、妊婦にやさしい特典がいっぱい。ノンカフェインのハーブティーや、ヘルシーなメニューも用意されたバイキング、マタニティ用の部屋着やひざ掛けは持ち帰ることもできます。

※各種プランは変更される可能性があります。

他にも「マタニティプラン」で検索すると、全国各地の温泉宿・ホテルの特別プランがヒットしますのでチェックしてみてはいかがでしょうか?

ただ、温泉が解禁になったとはいえ、熱すぎるお湯は妊婦の身体に負担をかけてしまいます。また、浴場の床は滑りやすく、転倒には十分気を付ける必要があります。こうした点をふまえ、くれぐれも安全な旅を心がけましょう。

(前田智行)