●クレームは、否定せずにじっくり聞く!
1.日頃から、気持ちよい挨拶でトラブル予防
(挨拶などの適度なコミュニケーションが取れていれば、お互いに多少のことは大目に見ようという気持ちになります)
2.「何かご迷惑をかけていませんか?」と先手を打って聞いておく
(挨拶するとき、時折、何か迷惑をかけていないかを聞いておく。自分を思いやって尋ねてくれたと感じれば、「多少のことは許そう」という気持ちになり、トラブルを未然に防ぐことができます)
3.クレームを言われたら、否定せずにじっくり聞く
(クレームに含まれる不満、怒りをすべて聞きましょう。じっくり親身になって聞けば、それだけで相手の溜飲が下がることが多いです)
4.クレームを言う前に、周りの誰かに相談する
(隣家への不満をすぐに隣人にぶつけないこと。まずは、家族や友人、知人に相談して、問題を冷静に振り返ってみましょう。また、市区町村でも無料の市民相談窓口が開設されているので、まずは専門相談員に話を聞いてもらいましょう)
5.交渉時には、「感情」と「問題」を切り分ける
(隣家と問題を話し合う時は、感情的にならないこと。問題はどこにあり、お互いにどう対処すれば、どう妥協すれば問題が解決するのか、感情を切り分け、問題に焦点を絞って交渉しましょう)
近年、隣人・騒音トラブルやゴミ屋敷問題が増えている理由を、大美賀氏はこう分析する。
「5箇条でも挙げたように、ご近所でほどよいコミュニケーションが取れていないことが影響しているケースは多いですね。気難しい人や変わった人は、近所の人も避けるため、地域の中でどうしても孤立しがちです。周囲に避けられるとますます意固地になり、わざと近隣に迷惑がかかるような行為をしてしまうのかもしれません」
最悪の事態を招かないためにも、まずは基本の挨拶から! そして、もしもトラブルが生じたら…問題を1人で抱えこまず、知人や専門家に相談し、情報収集から始めよう。
(取材・文/蓮池由美子)