雑穀の主な種類と栄養素とは?
雑穀とは、「主食(白米)以外に日本人が利用している穀物の総称」と定義され(※)、色鮮やかで豊富な栄養素を含みます。種類は様々で雑穀の種類によって栄養成分はかわります。代表的な5つの雑穀の栄養や効果、味をご紹介します。
【大麦】
食物繊維が白米の17倍も含まれており、水溶性・不溶性食物繊維のバランスが良い大麦。食感、味なども比較的クセが少なく、炊きやすく加工した「押麦」「米粒麦」などがあります。血糖値の急な上昇を抑えたり、コレステロール値を正常にしたりする働きがあるといわれています。ダイエット効果も期待されています。
【はと麦】
江戸時代に中国から薬用として渡来したはと麦。雑穀の中でも良質のたんぱく質を豊富に含み、必須アミノ酸(グルタミン酸、プロリン、ロイシン)を含んでいるとか。ふっくらとして噛み応えがあり、淡白な味わいの中にも独特の旨みがあります。美肌効果、新陳代謝の促進、利尿作用、解毒作用などの効果が期待できるといわれています。
【キヌア】
主要生産国は南米で、日本で流通しているキヌアのほとんどが輸入品です。食物繊維、たんぱく質、脂質、マグネシウム、鉄分、カルシウムと栄養素をバランスよく含み「スーパーフード」といわれています。こしのある食感で風味にコクがあります。コレステロール値の低下、腸内環境の改善、貧血予防などの効果が期待できるといわれています。
【あわ】
日本最古の穀物で、稲が伝来するまでの主食だったといわれています。適度な粘りがあり、小粒であっさりした味。タンパク質、脂質、ビタミンB群、鉄分、食物繊維、必須アミノ酸のひとつであるロイシンやパントテン酸と栄養素が豊富に含まれてます。美肌効果が期待されています。
【ひえ】
あわと並ぶ日本最古の穀物です。味も香りもくせがなく、冷めるとパサパサしやすいため、温かい方が美味しくいただけます。優れた栄養価を持ち、食物繊維、マグネシウム、亜鉛、パントテン酸、カリウムなどが多く含まれています。血中のHDLコレステロール値を高める作用、冷え性改善の効果が期待できるといわれています。
雑穀の美味しい炊き方
スーパーでも手に入りやすい雑穀。1回ずつ小分けになっている商品もあり試しやすいでしょう。特に雑穀は硬いため、しっかり浸水させること・塩を混ぜてから炊くことがポイントです。
◆塩をひとつまみ加える
雑穀はそのまま炊いてももちろんおいしいのですが、炊く前に塩をひとつまみ入れると雑穀の甘さが引き立ってよりおいしく仕上がります。炊いた後に入れるのではなく、炊く前に入れることで全体に塩の成分と風味が広がり、雑穀米の甘みを感じることができるでしょう。 雑穀は噛めば噛むほど甘みが広がるものなので、塩を入れることでさらに風味が増しておいしくいただけるといわれています。
◆水に長くつけおく
雑穀米をさらにおいしく炊くには、米を研いだあと、しばらく水につけておくことがポイント。水につけてから炊くことで、炊きあがりがふっくらと仕上がります。雑穀米は白米よりも少し硬いのでつけておく時間も白米より長めがよいです。目安は、夏は30分、冬は1時間以上。浸水時間が長すぎても水を吸いすぎることはないので、前の晩につけておいても大丈夫です。
◆生姜や昆布をプラスして風味を出す
生姜、昆布、塩麹を一緒に炊いても風味が増しておいしいです。生姜は体を温める効果もあり、生姜がたっぷり入った雑穀を食べると体をあたためて新陳代謝を上げる効果も期待できるといわれています。昆布は出汁が出るのでまた違った風味になり、塩麹も麹の風味で豊かな雑穀米になります。いつもの雑穀米にちょっと飽きたときは、ぜひこれらの食材を一緒に混ぜて炊くのもオススメです。
◆雑穀ご飯の保存方法
雑穀ご飯は、白米に比べて傷みやすいので保存に気をつけてください。すぐに食べない分は、1食分ごと包んで冷凍保存がオススメ。 食べる時はレンジで解凍すれば、風味や食感は損なわれずにおいしくいただけるでしょう。
雑穀は味にクセの少ないものが多いので、サラダに混ぜたり、スープやハンバーグなどの具材として混ぜ込んだりするなど、アイデア次第で色々な料理に使うことができます。
いかがでしたか?雑穀といっても種類は様々でたくさんの栄養素が含まれています。ダイエットにはもちろん、美容にも効果が期待できる女性にうれしい食材。まずは白米のかわりに雑穀米を食べることから始めてみては?ヘルシーな雑穀米を毎日の食生活に取り入れてみましょう!
※出典:日本雑穀協会公式サイト『雑穀とは』
https://www.zakkoku.jp/millet