バジルのここがすごい!
イタリアンのイメージが強いハーブですが、インドからアフリカの熱帯アジアが原産といわれています。ヒンズー教徒のあいだでは、バジルは神に捧げる高貴な植物とされ、大切にされてきました。
それだけに、バジルには体にうれしい栄養素がいっぱい!
なかでも、強い抗酸化作用を持つβカロテンや、カルシウム、ビタミンKが豊富に含まれ、野菜の中ではトップクラスの含有量。さらにカリウム、鉄、食物繊維などさまざまな栄養成分に恵まれています。
また、バジルの香り成分であるリナロールやオイゲノールにはリラックス効果、鎮痛作用、抗菌作用、食欲促進作用などがあるといわれています。
香りがよくて、嬉しい栄養素もたくさん含まれているバジル。使い方もさまざまなので、普段の料理にもっと活用させちゃいましょう!
バジルを使ったおいしいレシピ
チキンとポテトのジェノベーゼ
バジルペーストに、松の実、チーズ、オリーブオイルなどを加えたジェノベーゼソースは、パスタ以外にも使い勝手抜群!
料理家・管理栄養士の成澤文子さん(@ayako_narisawa)は、カリッと焼いた鶏肉とじゃがいもをジェノベーゼソースでさっと炒め合わせて。
爽やかなバジルの香りとにんにくのパンチ力、そしてチーズや松の実、ピーナッツのコクがたまらないおいしさ。ビールや白ワインのお供にもぴったりです。
材料(3人前)
・鶏もも肉……大1枚(320~350g)
・じゃがいも……2~3個(300g)
・にんにく(潰す)……1かけ
・オリーブ油……大さじ1/2
・塩胡椒……適量
【A】
・バジルの葉……8g
・パルミジャーノレッジャーノ(または粉チーズ)……小さじ2
・松の実……10g
・無塩ピーナッツ……5g
・オリーブ油……大さじ2
・塩……小さじ1/6
作り方
1. ブレンダーなどにAを入れて攪拌し、ペースト状にする(ピーナッツの粒は多少残っていると食感がよい)。
2. じゃがいもは皮をむいて大きめの一口大に切って耐熱容器に入れてふんわりとラップをし、電子レンジ600Wで約4分竹串が通るまで加熱する。
3. 鶏もも肉は大きめの一口大に切って塩胡椒をふる。
4. フライパンにオリーブ油をひき、にんにくと鶏肉の皮目を下に入れて中火にかける。皮目がパリッときつね色になったらひっくり返し、1のじゃがいもを入れて加熱する(にんにくが焦げそうになったら鶏肉の上にのせる)。
5. 両面に焼き色がついて全体に火が通ったら、Aを入れてざっとあえる。
レシピ出典:Instagram(@ayako_narisawa)
ひよこ豆のジェノベーゼ
良質なたんぱく質やイソフラボン、ビタミン、ミネラルなどが豊富で、ヘルシーな食材として注目されるひよこ豆。栗に似たほくほくとした食感も魅力です。
@spring_garageさんは、一晩水に浸して柔らかく煮たひよこ豆にジェノベーゼソースをたっぷりと絡めて。
ジェノベーゼソースにはバジルをふんだんに使い、松の実の代わりにアーモンドを使用しているそう。粒々が残るよう軽く混ぜ合わせることと、ミニトマトで酸味をプラスしているのもポイントです。
ジェノベーゼソースはほかに何かを加えなくてもしっかりと味が決まるので、多めに作って冷凍しておくと便利ですよ。
野菜たっぷりガパオ風バジル炒め
タイ料理の定番「ガパオライス」。ガパオとはタイ語で「ホーリーバジル」という意味で、バジルをメインにした料理のことなんです。
ただ、ホーリーバジルは日本では手に入りにくいので、スイートバジルを使うのが一般的です。
@turquoiseblue54さんの「野菜たっぷりガパオ風バジル炒め」は、味付けにバジルと身近な調味料だけを使っているので、作りやすく、子供から大人まで食べやすい味わい。
この一皿でお肉も野菜もしっかり摂れて、大満足間違いなしです!
材料(2人分)
・鶏むねひき肉……200g
・パプリカ……1/2個
・ピーマン……1個
・なす……1本
・にんにく……1/2片
・赤唐辛子……1本
【A】
・オイスターソース……小さじ2
・しょうゆ……大さじ1
・みりん……大さじ1
・バジルの葉……6〜8枚
・サラダ油……大さじ1
・目玉焼き……2個
・白飯……適量
作り方
1. パプリカとピーマンはヘタと種を取り除き、小さめの乱切りに、なすはヘタを取り、小さめの乱切りにする。にんにくはみじん切りにする。赤唐辛子はさやを開いて種を取り除く。
2. フライパンにサラダ油、にんにく、赤唐辛子を入れて弱火にかけ、じっくりと香りと辛みを油に移す。
3. にんにくの香りが立ってきたら鶏むねひき肉を加え、中火にして炒める。
4. 肉の色が変わったら、パプリカ、ピーマン、なすを加えて、野菜がしんなりするまでしっかりと炒める。
5. バジルの葉、Aを加えて、炒め合わせる。
6. 器に白飯を盛り付け、5、目玉焼きを盛り付ける。
ポイント
・にんにくは、チューブを使っても大丈夫です。
・ナンプラーを使ってより本格的に作りたい場合は、しょうゆの代わりにナンプラーを使ってください(分量そのまま)。
・お好みでくし形切りにした玉ねぎを入れてもOKです。
・目玉焼きは、炒め終わったフライパンでそのまま作ると洗い物が増えずに楽です。目玉焼きを作るのが面倒な場合は、卵黄を乗せるのがおすすめです。
レシピ出典:Instagram(@turquoiseblue54)
タラのムニエルバジルクリームソースとコンソメポテト
バジルのやわらかい香りは、淡泊な白身魚と相性抜群。
@megu_ouchi_gohanさんは、タラのムニエルに刻んだバジルを加えたクリームソースをたっぷりとかけて。バジル香るこっくりとしたソースが、さっぱりとしたタラによく合います。
付け合わせのポテトは、レンチンしてから炒めることで、ほくほく&こんがりに。コンソメ味が効いていて、いくらでも食べられてしまいそうなおいしさです!
作り方
1. じゃがいもは皮をきれいに洗って、皮ごと薄切りして、5分ほどレンジで加熱する。タラの切り身に塩胡椒して、小麦粉をまぶす。
2. フライパンにオリーブオイル引いて、たらを焼く。こんがりするまで触らない。こんがりを感じ取ったらひっくり返す。
3. じゃがいもは別のフライパンでオリーブオイルを熱してこんがりを感じるまで炒める。塩胡椒とコンソメ顆粒少々をふる。
4. 耐熱容器に牛乳、生クリーム少々と刻んだバジル、鶏ガラスープの素を少々、胡椒・にんにくチューブ少々、粉チーズを入れて1分ほどレンジで加熱する。取り出したら少しとろみがつくくらい片栗粉を入れて混ぜる。
5. タラの上にクリームソースかけて、バジルをちらして、ポテトを添えて、完成!
レシピ出典:Instagram(@megu_ouchi_gohan)
ゆで卵と蒸し鶏のバジル風味サラダ
お庭で育てているハーブをよく料理に使うという@roku.chan100さん。
こちらの「ゆで卵と蒸し鶏のバジル風味サラダ」は、もともとサンドイッチ用に作ったチキンサラダにゆで卵を合わせてリメイクしたもの。バジルの香りがとても良いアクセントになっているそう。
チキンサラダの作り方は、しっとり蒸した鶏むね肉を食べやすいように裂き、玉ねぎをみじん切りにしたら水気をギュッとしぼって、多めに刻んだバジルの葉、おろしにんにく少々と合わせます。
さらにマヨネーズとヨーグルト(2対1ぐらいを目安にお好みで)、塩胡椒を加えて味付けしたら出来上がり。今回はそこにゆで卵を大きめにちぎって入れ、同じ調味料を増やして味付けしています。
卵が入ることでコクのあるやさしい味になり、ボリュームもアップしますね。
鶏肉となすのバジル南蛮
南蛮漬けのたれにバジルを入れると一気に洋風に!
調理師で食育インストラクターの@yuuuu0413さんは、ちぎったバジルを加えた南蛮漬けのたれに、焼いた鶏もも肉となすを漬け込んで。ボリュームがあるので、メインとして活躍してくれそうですよね。
温かいうちに食べてもおいしいけれど、1時間以上漬け込むと味がしっかりとなじみます。冷めてもおいしいので、作り置きにもぴったりです。
材料
・鶏もも肉……1枚
・塩……小さじ1/4
・なす……3本
・バジル……5枚
・赤唐辛子……1本
【A】
・酢……大さじ3
・砂糖……大さじ1
・しょうゆ……大さじ1
・ほんだし……小さじ1
・片栗粉……適量
作り方
1. 鶏もも肉は食べやすい大きさに切り、塩をして10分おく。
2. なすは縦半分に切り、切り込みを入れながら食べやすい大きさに切る。
3. バジルをちぎってボウルに入れ、輪切りにした赤唐辛子、Aを合わせておく。
4. 鶏もも肉に片栗粉をまぶしつけ、サラダ油(適量・分量外)を温めたフライパンで鶏もも肉に火が通るまで中火で焼く。
5. 4のフライパンにサラダ油(適量・分量外)をたし、中火でなすを焼く。
6. 3に4の鶏肉と5のなすを漬け込む。
レシピ出典:Instagram(@yuuuu0413)
トマトとバジルのパスタ
トマトとバジルはイタリアンではおなじみの組み合わせで、パスタにもよく使われますよね。その際、ドライバジルよりもフレッシュバジルを使うことで、おいしさが格段にアップするんです。
栄養士の@eiyoshi_syokudoさんの「トマトとバジルのパスタ」は、フレッシュバジルをたっぷりと使って。
材料はじっくりと火入れをして旨味を引き出すことと、トマトソースの水分は飛ばしすぎないようにするのもポイントなのだとか。
バジルの香りがたまらない本格的な味わいをぜひご賞味あれ。
ファルファッレ入りジェノバ風グラタン
リボン型をしたパスタ「ファルファッレ」は、見た目がかわいく、一般的なパスタに比べて茹で時間が短いのが魅力。ソースとの絡みも抜群です。
名古屋にある料理教室「森の時計」を主宰する@little.coaさんは、ファルファッレや鶏肉、じゃがいも、なすなどを使い、バジルが香るグラタンに。
具材はお好みのものでOKなので、冷蔵庫のあまり野菜や半端なお肉も活用できちゃいますよ。
材料
・じゃがいも……100g
・なす……50g
・鶏肉……60g
・ファルファッレ……100g
・ピザ用チーズ……適量
【ぺシャメルソース】
・牛乳……250g
・バジル……18枚
・有塩バター……15g
・薄力粉……15g
・ナツメグパウダー……小さじ1/6
・ホワイトペッパー……小さじ1/6
・塩……小さじ1/4~
代用・特記事項
・具材は上記の他、エビ、いんげん、カリフラワー、玉ねぎ、しめじなどお好みのものでOKです。
・ファルファッレの代わりにペンネやマカロニでもOKです。
作り方
1. じゃがいも、なす、鶏肉は食べやすい大きさに切り、蒸す or 炒める or 焼くかして火を通しておく。
2. 鍋にたっぷりの湯を沸かし、分量外の塩(お湯に対して1%)を入れる。ファルファッレを入れ、袋に表示されている茹で時間を目安に茹でる。茹で上がったらざるに上げ、水けを切っておく。
【ぺシャメルソース】
1. 牛乳は常温にしておく。バジルを粉砕しておく(牛乳と一緒にミキサーにかけるか、クラッシャーなどでペーストにする)。
2. 鍋にバターを熱し、溶けたら小麦粉を入れてよく混ぜ、ペーストにする。火を止め、2分ほどおいて冷ましておく。
3. 2を再び弱火にかけ、牛乳を少しずつ入れ、ペーストを伸ばしていく。バジルを入れ、混ぜながら5分ほど煮る。
4. ナツメグパウダー、ホワイトペッパー、塩を入れ、とろりとしたソース状になってきたら、具材とファルファッレを入れ、ソースに絡ませるように混ぜる。
5. 耐熱皿に4を流し入れ、ピザ用チーズを散らす。180℃に予熱したオーブンで20分焼く。
ポイント
・牛乳を人肌程度にしておかないと、ペーストがダマになります。
・オーブンで焼く工程では、焼きムラをなくすために、途中で向きを変えましょう。
レシピ出典:Instagram(@little.coa)
バジルバター
ハーブの教室「Leaf」を主宰する@leaf0301_y.yさんが、数枚のバジルの使い方としてリピートしている「バジルバター」。
バターに混ぜ込むだけで簡単にできて、にんにくや黒胡椒を加えるなど、お好みでアレンジも楽しめます。バジルは手でちぎって加えると、香りが引き立つそう。
お肉やお魚のソテーなどにポンとのせるだけで、ワンランク上のおいしさになりますよ。
シンプルなバジルドレッシング
バジルが少しだけ余ってしまったらドレッシングにするのもおすすめです。@eiyousi.nikomaさんの作り方はとってもシンプル!
バジルを包丁で細かく刻んだら、塩少々とオリーブオイルをどばっと加えれば出来上がり。お好みでおろしにんにくを入れても良いそう。
「サラダやサラダチキン、ふかし芋、冷奴にかけても合いますよ!」と@eiyousi.nikomaさん。覚えておくと重宝しそうです!
配信: おうちごはん