ハーブを使いこなそう!魚介類と相性抜群な「タイム」のおいしい活用術8選

ハーブを使いこなそう!魚介類と相性抜群な「タイム」のおいしい活用術8選

気品あふれる清々しい香りが特徴のハーブ・タイム。名前は知っているけど、いまいち使い方が分からないという方もいるのでは?実はお肉やお魚、卵、野菜などどんな素材にも合わせやすく、さまざまな料理に使えるんです。なかでも、魚介類との相性は抜群!ソテーからパスタ、ピクルスまで、タイムの魅力を生かしたおいしいレシピをご紹介します。

タイムのここがすごい!

タイムはシソ科の多年草で、西洋の代表的なハーブのひとつ。

タイムという名前はギリシャ語で「Thymon(勇気)」に由来するといわれていて、古代ギリシャで「タイムの香りがする」という表現は、最高の誉め言葉として使われていたとか。

タイムの特長も気品あふれる清々しい香り。肉や魚の煮込み料理をはじめ、香草焼きやムニエルなどに広く利用されます。特に魚介類と相性がよく「魚のハーブ」と呼ばれることも。

また、タイムは数あるハーブの中で最も抗菌力の強いハーブといわれています。風邪やインフルエンザなどの感染予防、のどの痛みなどの諸症状にパワーを発揮。薄めに煮出してうがいをするのも良いそうですよ。

メディカルハーブとしても常備しておきたいタイム。料理においしく活用して、毎日元気に過ごしたいですね!

タイムを使ったおいしいレシピ

タイムとサーモンのバター醤油ソテー

魚介類の臭みを消し、爽やかな香りを添えてくれるタイム。生の魚を焼く際にタイムを加えるだけで、おいしさがランクアップします。

ハーブコーディネーターでハーブ料理家の白山美奈子さん(@herbs.shiroyama)は、サーモンのソテーにタイムをプラス。

サーモンを焼いた後に入れるバターと醤油は、入れてから火を強めると焦がしバター醤油になり、よりおいしく仕上がるそう。ぜひお試しを!

材料

・サーモン(または鮭)……2切れ
・タイム……1g
・塩……少々
・バター……小さじ1/2
・醤油……少々

作り方

1. サーモンに塩とタイムを振りかける。

2. フライパンを熱し1を入れ、余分な脂が出てきたらふき取る。中火で両面に焼き色がつくまで焼く。

3. バターとしょうゆを入れて完成。
※お好みでブラックペッパーを振る。

レシピ出典:Instagram(@herbs.shiroyama)

ハーブバター

タイムを何に使おうか迷ったら、「ハーブバター」にしてみては?

白山美奈子さん(@herbs.shiroyama)のハーブバターは、タイム、バター、にんにくの材料3つだけでできちゃいます。

そのままパンにつけて食べるのはもちろん、焼いてガーリックトーストにしても。魚料理や肉料理の仕上げに入れれば、コクが出てごちそう感がアップします。

作り方のポイントはよく混ぜること。それだけでおいしいハーブバターの完成です!

材料

・バター……20g
・タイム……2g
・にんにく(すりおろし)……1/2片

作り方

1. バターを電子レンジで30秒加熱する(600Wを使用)。

2. 1に洗って水けをふいたタイムの葉を入れる。にんにくを入れてよく混ぜたら完成。

レシピ出典:Instagram(@herbs.shiroyama)

ハーブチーズ

刻んだタイムをクリームチーズに混ぜれば、爽やかな香りとほのかな酸味が楽しめるハーブチーズの出来上がり。

料理と紅茶の教室「Table-Leaf」を主宰する@tableleaf_mayumiさんは、新鮮なタイムが手に入ったので、ディルと共にハーブチーズに。隠し味にはガーリックを入れています。

こちらをバゲットやクラッカーにのせるだけで、絶品おつまみの完成。ついついワインが進んでしまうこと請け合いです!

アクアパッツァ

タイムを使った定番料理といえば、魚介を水や白ワインなどで煮込んで作る「アクアパッツァ」。魚は白身魚を使うことが多く、貝類を加えることも。タイムの香りが魚介の味を引き立てます。

@kzrn7さんのおうちでは、いつでも手に入る生鱈を使うのが定番。タイムの代わりにその日収穫した別のハーブを使うこともあるそう。

タイムと相性がよいトマトもたっぷり入れて召し上がれ!

オルマン ケバブ(トルコ風肉じゃが)

トルコ・イスタンブール在住の@istanbul_shokudoさんは、トルコ人の旦那さんと双子のお子さんとの4人暮らし。Instagramでは、トルコのおいしい家庭料理を発信しています。

こちらの「オルマン ケバブ」は、じゃがいもやにんじん、玉ねぎなど、どの家庭にもあるような常備野菜だけで作れる野菜たっぷりの料理で、日本の肉じゃがやシチューに近いそう。

ちなみにケバブというとトルコでは、焼肉料理全般を指すのだとか。

「オルマンケバブ」の作り方は、材料を切って煮るだけ。この日は、肉のみで30分、野菜類を加えてさらに30分煮ています。

型崩れが心配なじゃがいもを使用する場合は、じゃがいもだけ後から加えて煮ると良いそうです。

そして最大のキモはタイム。乾燥タイムは、気持ち多めに入れるのがおすすめだそう。食べればおいしさと一緒に、トルコに行った気分も味わえそうですね。

材料(2~3人分)

・牛角切り肉……250g
・じゃがいも……1個
・にんじん……1本
・玉ねぎ(小)……1個
・にんにく……2片
・グリーンピース……1/2カップ(40〜50g)
※生・冷凍・缶詰・瓶詰どれでもOK。味付きではないもの。写真は冷凍を使用。

・小麦粉……大さじ1/2
・水……2カップ
・塩胡椒、乾燥タイム……適量
・サラダ油……大さじ2
※写真はヒマワリ油を使用。

作り方

1. 鍋にサラダ油を入れて、肉をよく炒める。

2. 肉から肉汁が出てきたらアクを取り除きつつ、肉汁がなくなり、油だけになるまでよく炒める。

3. 刻んだにんにくとみじん切りした玉ねぎを加えてよく炒める。

4. 玉ねぎの色が変わってきたら、小麦粉を加えてよく混ぜる。

5. 小麦粉が混ざったら、すぐに水1/2カップを加えてよく混ぜる。

6. グツグツしてきたら、さらに水1.5カップを加えて、蓋をして弱火で30分〜1時間ほど煮る(煮ている最中に水分がかなり減ってしまうような場合は、水またはお湯を少し足す)。

7. 肉が煮えてきたら、じゃがいも、にんじん、グリーンピースを加えて混ぜ、野菜が柔らかくなるまで再び蓋をして弱火で煮る。だいたい20〜30分くらい。

8. 野菜が煮えたら、塩胡椒、乾燥タイムを加えて混ぜ、1分くらい煮たら火を止めて完成。

レシピ出典:Instagram(@istanbul_shokudo)

しらすとタイムのパスタ

いつもはオリーブオイルとにんにくで香りをつけるパスタも、そこにタイムを加えるだけで味わい深い一品に。

@hitomi.zさんの「しらすとタイムのパスタ」は、シンプルな中にタイムの香りがアクセントに。旦那さんも「おいしい!」ととても気に入ってくれたそう。

仕上げに振りかけるパルメザンチーズは、粉よりもブロックタイプを擦って使うのがおすすめだそうですよ。

作り方

1. オリーブオイルとにんにくを鍋に入れて香りを立たせる。

2. タイムは軸から葉っぱをしごいてしらすと一緒に鍋へ。

3. 茹で上がったパスタと茹で汁も加えてあえる。

4. 塩で味を整えてお皿に盛ってパルメザンチーズをふりかけたら出来上がり。

レシピ出典:Instagram(@hitomi.z)

タコミンチのアラビアータ

トップシェフの絶品料理をおうちで再現し、許可を得てレシピに書き起こしている@wajorinさん。

こちらの「タコミンチのアラビアータ」は、東京・日本橋のフレンチレストラン「LA BONNE TABLE(ラ・ボンヌ・ターブル)」の中村和成シェフ(@kazunari_labonnetable)の一品です。

「このソースはタイムの香りが抜群に合いますね。というか、タイムを楽しむためのソースかな?と思いました」と@wajorinさん。

魚料理や卵料理(スペイン風オムレツやスクランブルエッグ)にかけてもおいしいそうなので、ソースだけでも作ってみる価値大ありです。

材料

・タコ……70g
・カットトマト缶……200g
・セロリ……30g
・にんにく……1片
・唐辛子……1本
・パスタ……100g
・オリーブオイル……にんにく用20g、仕上げ用10g
・白ワイン……20g
・タイム(またはオレガノ)……3〜4本

作り方

1. 唐辛子を輪切りにする(種ごと使う)。

2. フライパンに唐辛子を入れて、オリーブオイルを入れて点火する。弱火。にんにくをつぶして粗みじん切りにし、フライパンに加える。そのまま弱火で。

3. タコを7mm角ぐらいに切る(フードプロセッサーでカットしてもOK)。セロリは5mm角ぐらいに切る。

4. 2にタコを投入して炒める。強火。タコが鍋肌からはがれて少し香りが変わってきたらセロリを入れて、塩をして、炒める。このへんでパスタ茹で始めるといいかも。

5. 4のフライパンにタイムの葉の部分を加え、白ワインを加える。トマト缶を加え、混ぜながら少し煮込む。

5. パスタが茹で上がったら湯を切り、5に入れる。オリーブオイルを多めにふって混ぜる。

6. 味見をして、必要なら塩を加える。お皿によそり、タイムまたはバジルなど飾る。

レシピ出典:Instagram(@wajorin)

赤玉ねぎとタイムのピクルス

ハーバリストとして活躍する平野蘭さん(@herbs_onme)が何度も作っているという「赤玉ねぎとタイムのピクルス」。

普通の玉ねぎよりも辛味の少ない「赤玉ねぎ」を使い、「タイム」と「レモン」で香り付け。1品料理としてもモリモリ食べられてしまう、酸味の穏やかなピクルスです。

おいしい上に便秘やお腹の張り、デトックスにパワーを発揮してくれるとあって、人気の高いレシピなんですよ。彩りもとてもきれいですよね。

レモンの皮を細切りするのが少し手間ですが、生のレモンの皮を使うと断然おいしくなるので、ぜひ挑戦を!

材料

・赤たまねぎ(スライス)……1個分
・レモンの皮(細切り)……2個分
・タイム……ひとつかみ

【ピクルス液】
・お湯、酢……各100ml
・砂糖……大さじ1
・塩……大さじ1/2

作り方

すべての材料を瓶に詰めたらピクルス液を流し込み、1時間おいたら完成!

レシピ出典:Instagram(@herbs_onme)