あなたのお米の炊き方、時代遅れかも!新常識をマスターしよう【象印監修】

あなたのお米の炊き方、時代遅れかも!新常識をマスターしよう【象印監修】

おいしいお米の品種や高機能炊飯器が増えている昨今。時代とともに、ごはんの炊き方にもアップデートが必要です。この記事では、象印マホービンの商品企画担当 三嶋一徳さんに、最新の炊き方を教えてもらいました。編集部員が気になるあれこれを取材形式でご紹介します。あなたの常識が覆るかも……?

2. ザル上げや浸水など、手間をかけるべき?

三嶋 お米が洗えたら、洗いに使った水を捨てます。お米がこぼれないように水切りをしましょう。

ーーザルに上げてしっかり水を切ったほうが良いですか?

三嶋 しっかり水切りしなくても、ある程度水切りできればいいので、ザルを使う必要はありません。どうしてもそのまま水が切りにくいという方は、洗水器を使うと楽ですよ。

浸水で仕上がりは変わる?

ーーあとは水を入れて炊くだけですね!研いだお米を一定時間水に浸たし、水を吸収させる「浸水」もおいしいお米を炊く方法として知られていますが、浸水で仕上がりは変わりますか?

三嶋 まず答えからお伝えすると……、炊飯器でごはんを炊くなら浸水は必要ないんです!最近の炊飯器は、浸水の工程が組み込まれています。逆に浸水をしてしまうと、水分量が多くなりベチャベチャになることも。

また、浸水と同様、炊飯後の「蒸らし」も炊飯器が自動でおこなうため、炊けたらすぐに混ぜてお米に空気を含ませてあげましょう。

3. 水の種類によって仕上がりは変わる?

ーー使う水の種類によっておいしさは変わりますか?

三嶋 やはりお米は吸水する食材なので、水にこだわるとおいしさがアップします。おすすめは弱アルカリ性の水ですね。弱アルカリ性の水は、お米表面のタンパク質を細かく分解するため、お米の中心まで水が浸透しやすくなります。炊飯時に熱がよく伝わり、ごはんのα化が促進されることで、甘みのあるごはんに仕上がりますよ。

弱アルカリ性の水がない場合は、浄水器があるようでしたら、水道水より浄水器を使ったほうが絶対に良いです。もちろん水道水でも問題はありません。

氷を入れるとおいしく炊けるって本当?

ーー「炊くときに氷を入れるともちもちになる!」って聞いたことあるんですけど、本当ですか?

三嶋 現在の炊飯器ですと、氷を入れても炊き上がりに違いは出ません。ごはんをおいしく炊く秘訣として「はじめちょろちょろ中ぱっぱ…」というわらべ歌がありますが、炊飯器がなかった時代はこの歌のように最初は温度を低く、そこから徐々に沸騰工程へ移行させることがむずかしかったので、氷を入れていたようです。

ただ、現代の炊飯器ならその辺りの温度調整は自動でやってくれるため、氷を入れてもあまり意味がありません。大体30年以上前からです。