秋に味わえるホクホクの栗。栗ごはんもよいですが、栗のおいしさをそのまま味わうには茹で栗が一番ですよね。でも栗の茹で方ってなんだか難しそう……と思っていませんか?栗の茹で方のコツを知り、おいしくホクホクに茹でましょう。今回は栗の茹で方について、写真付きで詳しく解説します。
栗の茹で方のポイント3つ
栗をおいしく、ホクホクに茹でるためのポイントを3つ紹介します。
ポイント(1).水からじっくり茹でる
栗を茹でるときは、水の状態で栗を入れてから茹でます。茹で時間は弱火で40~50分ほどが目安です。
沸騰が続く程度の弱火でじっくり茹で、ゆっくりと温度を上げることで栗の甘みが引き出されます。
ポイント(2)塩を入れて茹でる
塩を入れることで甘みが引き立ち、おいしく茹で上がります。塩の量は1%程度が目安で、水1リットルに対し、塩小さじ2の量です。
もし茹でた栗をお菓子作りやほかの料理に使うなど、塩味をつけたくない場合は、塩を入れずに茹でて大丈夫です。
ポイント(3)茹でた後はそのまま冷ます
栗を茹でた後、火を消したらそのままの状態で冷ましょう。
こうすることで栗に水分が残り、ぱさつかずにしっとりと仕上がります。塩味も栗にしみ込むので、栗の甘みをより引きたててくれます。
茹でる前に水につけた方がよい?
栗は茹でる前に水につけることをおすすめします。半日から1日ほど、たっぷりの水につけておきましょう。理由は以下の2つです。
1.虫がついた栗を避けられる
栗に虫がついていた場合、水につけることで虫が水に浮いてくることがあります。虫に食われた栗は中身がスカスカになり水に浮いてくるため、そのような栗を避けることができます。
とくに栗拾いをしてとった栗は、虫がついていることが多いといわれています。筆者は毎年、栗拾いをして栗を調理していますが、何度か虫が浮いてきたことがあります。
スーパーなどで売られている栗を使う場合や、虫が気にならない場合は省略してもよいでしょう。
2.皮をやわらかくして剥きやすくする
栗をあらかじめ水につけておくことで皮がやわらかくなり、茹でた後に剥きやすくなります。
栗の外側の皮(鬼皮)は硬くて剥きにくいので、とくに栗の調理が初めてという方は水につけておいた方が安心です。
栗の茹で方
栗の茹で方を鍋、圧力鍋の2パターンに分けて解説します。
鍋での茹で方
鍋でじっくり茹でることで栗の甘みが引き出され、ホクホク、しっとりと仕上がります。茹で時間が40~50分と少し時間はかかりますが、基本は放置でOKです。
1.栗はたっぷりの水につけ、半日~1日おいておく。
2.栗を鍋に入れ、栗がかぶるくらいの水を計量しながら入れる。塩を水に対し1%ほど入れ、弱めの中火にかける。
3.ふつふつとしてきたら、沸騰する前に弱火にし、そのまま40~50分茹でる。
4.火を止め、粗熱が取れるまでそのまま冷ます。(目安:1~2時間程度)
そのまま食べる場合は栗を半分に切り、スプーンですくって食べます。栗の皮を剥かずに簡単に食べられるのでおすすめです。
茹でた栗の剥き方
茹でた栗の皮を剥く場合は、まず栗の底の部分に包丁で切り込みを入れます。
切り込みを入れた部分に包丁を引っ掛け、栗の頭の方に向かって引っ張りながら剥きます。
外側の硬い皮(鬼皮)を剥き終えたら、薄い皮(渋皮)を剥きます。りんご剥きの要領で、栗を回しながら剥いてください。
水につけてから茹でることで皮がやわらかくなっているので、生の栗を剥くときより力がいらずに剥けますよ。
圧力鍋での茹で方
圧力鍋を使うと10分ほどで茹でられるため、鍋に比べて茹で時間を短縮できます。
鍋と同じようにホクホクに茹でることができるので、圧力鍋を持っている方で、茹で時間を短く済ませたい方におすすめです。
手順は以下の通りです。
1.栗はたっぷりの水につけ、半日~1日おく。栗のお尻の部分に切り込みを入れておく。
2.栗を鍋に入れ、栗がかぶるくらいの水を計量しながら入れ、塩を水に対し1%入れる。
3.蓋を閉めて中火にかける。圧力がかかったら火を弱め、10分加圧する。加圧が終わったら火を止め、圧力が下がるまでおいておく。
4.圧力が下がったら蓋を開け、粗熱が取れるまでそのまま冷ます。
そのあとは半分に切ったり皮をむいたりして、食べやすいように調理してください。
電子レンジでの加熱には要注意!
電子レンジで栗を加熱すると、爆発する恐れがあり危険です。
電子レンジで加熱する方法として、栗に深く切り込みを入れ、水を張った耐熱容器の中に完全に沈めてから加熱するものがあります。ですが、切り込みが浅かったり、加熱しすぎたりしてしまった場合、栗の中の水分が膨張して鬼皮を破裂させてしまうことがあります。
ケガや火傷、事故などに繋がる恐れがあるため、栗を電子レンジで加熱するのは避けておきましょう。
配信: トクバイニュース