白菜の話
白菜は害虫が多く、有機栽培で作るのが最も難しい野菜の1つです。
白菜は苗を育ててから畑に植えるのが一般的ですが、その苗作りの段階から非常に気を使って育てます。育苗トレイに播種をしたら芽が出る前から目の細かい防虫ネットをし、アブラムシが発生しないよう細心の注意を払います。
無事に苗が育ち、畑に定植する段になっても気を抜くことはできません。そのまま植えても害虫の餌食となり、葉っぱがまるでレースのようになってしまうのが目に見えているからです。そこで畑に植え付けたら直ぐ全体を覆うように防虫ネットをかけ、外部からの害虫を完全にシャットアウトするんです。
よしよし、これで完璧!……って思われるかもしれませんが、これがそんなに甘くはないんですよ。外からの害虫は完全に防げても、ネットの中の土から湧いてくる害虫に対しては無防備なので、どうにもならないんですよね。
結局、どう頑張っても何もしないよりは大分マシになるくらいで、農薬を使って作るようなキレイな白菜ってワケにはいかないんです。当然のことながら採算に合うはずもなく、姉さん家では自家用にほんの少しだけ白菜を作る程度。ほとんど趣味みたいな感じです。
配信: hitotema
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