1)子どもの体力と相談する
「子どもが心身ともに疲れを感じてしまうような状況では、長続きしなくなってしまいます。毎日の保育園・幼稚園・小学校でたくさん体力を使っています。また、精神的にも子ども同士のなかでもまれ、気も遣っているのです。そんななか、毎日習い事で埋まっていたら当然疲れ果ててしまいます。成長していくなかで、徐々に増やしていきましょう。でも、まだ小さいうちに毎日習い事でびっしり埋まっているというのはおすすめしません。子どもの体力と相談しましょう!」
2)習い事の数が問題ではなく、楽しんでいるかが大事!
よく“○○ちゃんは、ちょっと習い事させすぎじゃない?”なんて、ママたちの会話を耳にしたりしますが…。
「習い事というのは、数が多ければいいとか、少なければいいと一概に言えるものではありません。大事なポイントは、本人が喜んで通っているかどうかなんです。本人が楽しくて仕方がないくらい好きで、体力的に問題がなく、親御さんに経済的余裕があるのであれば、いくつさせてもいいでしょう。幼い4、5歳でも週半分くらい習い事で埋まっているのも悪くありません」
ただし、週にたったひとつの習い事でも、子どもが嫌がっているなら通わせるのを考え直したほうがいいという。
「苦痛のなかで練習したことは、なかなか教育成果もあがりません。例えば、文字の読み書き教室に無理矢理通わせたがために、字を書くことが嫌いになる、むしろ逆効果になってしまうなどの恐れも。子どものうちは、大人のように“目的のためならあえて嫌なことでもする”という意識がありません。せっかく始めた習い事なのにやめさせるのは、親御さんも勇気のいることですが、子どもが苦痛だと思っている時点で考え直しましょう。“親がやらせたい”よりも、“本人が喜んでやっているかどうか”がお子さんの才能を伸ばす重要なカギなのです」
3)経済的負担や送迎など親への負担にならないこと
習い事は、子どもだけでなく親にとっても負担にならないことが大事。
「たくさんの習い事をさせれば、レッスン代もどんどん増えていきます。経済的余裕がないなかで無理してしまうと、親御さんにとっても大きな負担になりますよね。それだけでなく、“こんなにお金をかけているのだから、なんとしても上達してもらわないと!”と、気持ちに余裕もなくなり、子どもにとってもプレッシャーになってしまいます」
さらに、習い事をさせる際には、親の送迎についてもよく考えなければならないという。
「お子さんが小さいころは、親の送迎が必要になります。スケジュールに習い事を詰め込みすぎて、それが親御さんの負担になって帰宅後、時間に追われてイライラして家事をしていたら本末転倒です」
あれも習わせたい! これも習わせたい! そう思うのが親心。でも、大事なのはお子さんの習い事へのモチベーションと、親子共々にとって負担にならないこと。しっかりと状況を把握して、お子さんの才能を伸ばしてあげましょう!
(構成・文/横田裕美子)