●子どもたちの持ち物チェックはママの役目!
「18歳までは、お母さんの愛情をいっぱい注いで、思い切り手をかけて育てていい!」と語る佐藤ママが、こだわりの子育て法を伝授。
【佐藤家こだわりの育児・生活面】
1.朝は決して怒らず、ママはニコニコ
2.子どもたちの持ち物チェックはママの役目
3.家の時計は20分早くしておく
4.テレビ、ゲーム、カップラーメンは非日常とし、イベントにする
5.お手伝いを無理にさせる必要はない
6.親はいつでも、子どもの一番の理解者であるべき
「“それでいいの?”と言われる項目もあります。でも、これが大事なんです。まずは、朝起こす問題。どんな子でも、朝はどうしても眠くて、起こすと不機嫌になりますよね。朝からシャキッと目覚めて、何でもテキパキと行動できたらいいのですが、多くの場合そうはいきません。ですから、お母さんが怒らずに、子どもたちを気持ちよく起こすことが大事。そこで、朝起こしに行ったらすぐ、子どもに靴下を履かせてしまうのです。そうすると、足が暖かくなって、お布団のなかにいることが気持ち悪くなるのか、意外とすんなり起きてしまいます。朝からケンカをしてしまったら、親子共々、いい1日を送ることができません」(佐藤氏 以下同)
2においては、愛する子どもたちに、わざわざ学校で嫌な思いをさせる必要はないと笑顔で語る。
「18歳までは、親が最終チェックをしてあげてもいいと思います。うちの子どもたちを見ているとよくわかりますが、大学に入って親と離れて暮らすようになれば、自然と何でも自分でやるようになります。ノートや教科書を忘れて不安な思いをしたり、それがきっかけで、授業に身が入らなくなったりするなら、親が進んで持ち物チェックをしてあげるべきだと思います。特にノートを忘れたりすると、授業の板書ができなくなり、宿題にも影響を及ぼします。つながりもわからなくなりますよね。それでは、せっかくしている勉強も身になりません」
3~5に関しても、独自の視点を持つ佐藤ママ。
「3を実践することで遅刻は防げますし、1分1秒がいかに大切なのか…その時間に何をすることが自分のステップアップにつながるのかを考えさせるように心がけてきました。私自身がズボラな性格なので、何でも早め早めに手を打つことがいかに重要であるかを、子どもたちに教えてきました。テレビやゲームは、それぞれ小6までは禁止にしていました。その頃は、日常的なものではなく、非日常のイベントとして捉え、わざわざ2階に行って、家族みんなでゲームやテレビを楽しむようにしました。普段子どもたちは1階で生活しているので、そうするだけで、自然と遊びと勉強の区切りができていたように思います。お手伝いも1と同じで、親と離れて必要に迫られれば、少し教えるだけで、あっという間に何でもできるようになります。ですから、子ども時代はお手伝いではなく、今しかできない勉強や部活、遊びに集中させていいと私は思います」
最後に、佐藤ママが母親として“一番大切にしていること”を語ってくれた。
「いろいろお話しましたが、最終的には6さえ実践できていれば、子どもは健やかに成長していくと信じています。子どもが、お母さんだけは、何があっても側にいてくれる、自分の一番の理解者であると感じてくれることが何より大事だと…。子どもは、自分のコンディションが悪いときほど、お母さんに寄り添って欲しいものです。親がしっかりと“言葉”で愛情表現しないと、子どもにはなかなか伝わらないものなんです。お母さんが子どもにマイナスの言葉をかけてはダメですし、不用意なたった一言で、せっかく築き上げてきた親子関係が台無しになることだってある。それほど、子どもにとってお母さんの存在は大きいものなんですよ」
子のネガティブな面を責めたところで、自己肯定感が低くなるばかりで、何の解決にもならない。子のネガティブなところは、親である自分の責任だということを認識し、子に求めすぎず、まだまだ親がフォローに回ってもいい。佐藤式は、親の原点回帰と言えるのかもしれない。
(取材・文/蓮池由美子)