鶏もも肉の余分な脂肪ってどこまで取ればいいの?仕上がりに差が出る「下処理」の仕方を解説!

鶏もも肉の余分な脂肪ってどこまで取ればいいの?仕上がりに差が出る「下処理」の仕方を解説!

料理に関するちょっとしたお悩みに対して、解決方法をわかりやすく教えていただく料理研究家・井上かなえ(かな姐)さんのフーディストノート公式連載。今回のテーマは、「鶏もも肉の余分な脂肪の取り方について」です。どのくらい取ればいいの?と気になっていた方はぜひ参考にしてくださいね。下処理をした鶏もも肉で作った照り焼きレシピもお見逃しなく♪

こんにちは!井上かなえです。

第一回目となった前回のオンライン料理教室は「もやし」についてでしたが、さっそく作ってくださったみなさま、ありがとうございます!

第二回目となる今回は、こちらのご質問を選んでみました!同じようなご質問が何人かから寄せられていたので、ちゃんと知りたいと思われている方も多いのかもしれません。

鶏もも肉の下処理の仕方を教えてください。

「余分な脂肪を取る」ってよく書かれているけど、どこまで取り除いたら良いか分かりません。

ということで、今回は鶏もも肉の下処理の仕方です。

スーパーで買ってくる鶏もも肉って、そのお店によってさまざまで、丁寧に下処理してくださってるお店もあるんですが(デパ地下の鶏肉とかめっちゃきれいよ!)、普通のごく一般的なスーパーだと処理もされておらず、びろんびろんといろんなものがついていたりするので、これを処理するかしないかで仕上がりにとても差が出ます。

食感だったりにおいだったり。

慣れれば5分もかかりませんので、覚えておくと良いと思います。

鶏もも肉

↑これは買ってきた状態の鶏もも肉です。このように皮は下になってトレーに丸め込まれています。

トレーから取り出し、丸まっている部分をきちんと広げてまな板の上に置きます。

トレーから出してみて、ドリップが溜まっているようなお肉でしたらさっと水で流して(食中毒の原因となるため、周りに水が飛び散らないように注意してください)、キッチンペーパーで水分をふき取ります。

鶏もも肉

このように丸まっている部分から脂肪や余分な皮が出てきます。

このまま調理すると、ぶにっとした食感になったり、ところどころに骨がついていたり、いやな臭みがあったりしますので、これらをお掃除していきます。

鶏もも肉

右上の部分のように、肉からはみ出た皮は全部切り取ってしまいます。

表面にある脂肪(白くてひょろっとした長い線のようなもの)はそぐようにして取りますが、全部取らなくちゃと頑張らなくてOK。

白い線がギュッと固まっている部分の先端は切り落とし、あとは少し包丁で切れ目を入れるようにしておくと良いです。

手で触ってみて、硬い部分があったらそれは骨なので、それもそぎ落としましょう。

鶏もも肉

最初の買ってきたままの状態のお肉と見比べてどうでしょうか?

全部取ろうとして肉がちぎれてしまいそうな場合は、無理をせずほどほどでよいです。

少しくらいなら残っていたとしても大丈夫です。

鶏もも肉

反対側、皮の方を見てみましょう。

手前の皮の下に黄色いぶにぶにした部分がありますね、これもそぎ落とします。

皮は丸まっているまま焼くよりも広げて焼いたほうがおいしいので、手で充分に伸ばし広げます。肉の上を覆うように。

皮を使わない方は剥がしてしまってもOKです。

鶏もも肉

はい、できあがりです。右上にお掃除した脂肪や余分な皮、骨などがあるので、取り除く際の参考にしてくださいね。

鶏肉は、もしソテーにするならば、右側の身の厚い部分に包丁で切り込みを入れて広げておきます。

これを使って、今回は梅干し入りのはちみつ照り焼きにしてみましょう。

「鶏もも肉の梅塩はちみつ照り焼き」レシピ

材料(3人分くらい)

・鶏もも肉…2枚(600g)

・塩…小さじ1/2

・はちみつ…15g

・梅干し…大2個

・油…小さじ1

作り方

1. 鶏もも肉は余分な脂肪や皮を切り落とし、1枚を3~4等分くらいに切り分ける。バットに入れ、両面にまんべんなく塩をまぶしたら、はちみつを回しかけ(はかりの上に肉を入れたトレイを置いて計量しながら作業するとスムーズ)、ちぎった梅干しを塗りつける。これを30分ほどおいておく。

※今回は塩とはちみつと梅干しを使いましたが、梅干しが苦手でしたらお酢を大さじ1ほど回しかけてください。はちみつの代わりにキビ砂糖を大さじ1使ってもOKです

※はちみつは肉をしっとりさせ、ほどよい甘みをプラスしてくれます。梅は臭みとりの役割と殺菌作用、そして食欲増進作用があります

鶏もも肉

2. フライパンに油をひき、1の鶏肉の皮目を下にして並べる。全部並べ終わってから中火にかけ、片面6~7分ほど焼き、周りが白っぽくなってきたら裏返して、裏面も5分ほど焼く。

鶏もも肉

鶏もも肉

※最初はじっと触らずに焼き、このように周りが白くなってきたら裏返します

鶏もも肉

※裏返して裏面も焼いていきます。ある程度焼き固まったらフライパンをゆすりながらフライパンにくっついたたれを肉に絡めるようにして焼き上げます

鶏もも肉

お皿に盛り付けて、はい、できあがり。

すっきりとしていやな雑味もなく、臭みもありません。

結論!

鶏もも肉はデパ地下などのちょっといい鶏肉屋さんで買うと、すでに下処理をしてくれているところもあります!一度買ってみて、その状態を確かめてみるというのも一つの方法です。

脂肪、皮など、全部取ろうと思わなくてもOK。全部取ろうとすると肉がバラバラになってしまいます!少し残った脂肪は、皮目をしっかり焼くことで気にならなくなります。

鶏もも肉の梅塩はちみつ照り焼き

↑下処理をきちんとすることで、シンプルなソテーもおいしく仕上がります。

 

というわけで、今回はスーパーで買ってきた鶏もも肉の下処理についてご紹介しました。

めんどくさいなあと思われるかもしれませんが、ほんのひと手間でおいしくなるのでぜひお試しくださいね!

では次回のお悩み解決もお楽しみに~。

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