にんにくの効能とは?食べ過ぎはNG!?冷凍や加熱による変化も管理栄養士が解説

にんにくの効能とは?食べ過ぎはNG!?冷凍や加熱による変化も管理栄養士が解説

冷凍や加熱したものでも大丈夫?

にんにくは冷凍や加熱により、効能に変化が起きてしまうのでしょうか。

冷凍した場合

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冷凍のにんにくでも、栄養成分に心配するほど大きな変化はないと考えられます。

アリシンは、にんにくを切ったりつぶしたりする際にアリインという成分が変換して作られます。このアリインは冷凍しても失われにくいことがわかっているため(※)、冷凍による損失を心配しすぎる必要はないでしょう。

にんにくがたくさんあるときは、安心して冷凍保存して大丈夫です。

※参照:千田 実, 清野 晃之,“ニラの処理条件や保存方法によるメチイン・アリインへの影響について”,函館工業高等専門学校紀要(第 51 号),2016,11-15

加熱した場合

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にんにくに含まれるアリシンは熱に弱いため、アリシンを摂取したいときは生のままか、サッと加熱するなどの工夫をすると良いでしょう。

反対に、にんにくに含まれるスコルジニンは、アリシンを加熱した際に作られます。

加熱するかしないかは、好みや期待したい効能で使い分けたり、日替わりで取り入れたりすると良いでしょう。

黒にんにくは普通のにんにくとどう違う?

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黒にんにくは、そのような品種があるわけではなく、普通のにんにくを熟成させて作られたものです。にんにくの臭みはなく、ドライフルーツのような甘い味わいが特徴です。

黒にんにくは普通のにんにくより抗酸化作用が強いといわれ、さまざまな効果が期待されています。抗酸化作用とは、動脈硬化やがん、老化の原因となる活性酸素の働きを抑えたり取り除いたりする働きのことです。

また黒にんにくに含まれるGABA(γ-アミノ酪酸)に、血圧が高めの方の血圧を下げる機能があるとして、機能性表示食品(※)となっている製品もあります。

バランスの良い食事を心がけながら、健康づくりの一環として、黒にんにくを取り入れるのも良いでしょう。

※機能性表示食品とは、事業者の責任で、科学的根拠を基に商品パッケージに機能性を表示するものとして、消費者庁に届け出られた食品です。ただし、特定保健用食品とは異なり、消費者庁長官の個別の許可を受けたものではありません(参照:消費者庁 「『機能性表示食品』って何?」

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