「電力自由化」災害時に強い! 停電しやすい!のウソホント

第2回 ママでもわかる電力自由化
家庭のライフスタイルや使用電力量はチェックできたけど、じゃあ具体的にどこの会社を選べばいいの? 「エネチェンジ」副社長・消費生活アドバイザーである巻口守男氏に取材。忙しいママでも1分でわかる、一問一答形式で紹介する。

●災害時に強い! 停電しやすい!はウソ?

Q.会社によって「災害時に強い」などの差はある?

A.「よく聞かれる質問ですが、どこも差はありません。電線・電柱の管理はこれまでどおり、地域の電力会社が行うので、新規参入の会社と契約しているからといって、停電しやすいということはありません。例えば、契約している電力会社が、何らかの原因で電力を供給できなくなったとしても、他の電力会社が供給する電気が届き、その間に発生した料金も、契約したプランの料金より高くなるということはありません。電気を供給できなかった電力会社が、電力を供給してくれた他の電力会社にペナルティを支払うだけのこと。ご家庭への負担はないので、安心して下さい」(巻口氏 以下同)

Q.電気料金が高い家庭におすすめの会社は?

A.「電気をよく使う家庭は、関東エリアでは、“東京ガス”などの石油会社系の企業がお得になるケースが多いですね。車をよく使う方は、ガソリン代の割引サービスも受けられます。関西エリアでは、“東京電力”や“ソフトバンクでんき”がお得になるケースが多いです。逆に、あまり電気代を使わないご家庭でもお得になるのが、“H.I.S.”や“スマ電®”など。ぜひ一度、各社のプランをチェックしてみて下さい」

Q.太陽光発電をしている家庭におすすめの会社は?

A.「太陽光で発電した電気は、これまでどおり地域の電力会社が買い取ってくれますが、その他にも買い取ってくれる企業があります。電気を買う会社と売る会社は同じでなくても大丈夫なので、太陽光発電のご家庭は、電気を売る会社もいろいろ調べてみても良いと思います」

電力自由化のウソホント

Q.マンションでも契約する会社を選べますか?

A.「個人で地域の電力会社と契約しているご家庭は選べますよ。ただし、マンション全体で一括受電の契約をしている場合は、家庭ごとには選べません。たいていのマンションは、10年単位の長期契約になっていることが多いので切り替えは難しいですが、一括受電はお得な料金設定になっていて、すでに自由化の恩恵を受けていると言えます。また、賃貸で光熱費が家賃に含まれているようなご家庭は、大家さんや管理会社と相談してみてもいいかもしれませんね」

Q.オール電化の家庭におすすめの会社は?

A.「地域の電力会社から提供されている“オール電化専用プラン”は、元々夜間電力がかなりお得な価格設定になっているので、今のプランが一番お得というケースが多いですね。地域によっては、“オール電化プラン”を打ち出している新電力会社(ナンワエナジーなど)もありますので、チェックしてみてもいいのではないでしょうか」

最後に、巻口氏が所属する電力比較サイト「エネチェンジ」の活用法を聞いた。

「『エネチェンジ』は、公平・中立な立場から、みなさんの電力選びをサポートする電力比較サイトです。セット割引やポイント特典なども含めた実質節約額を算出できるので、100以上のプランの中から一番お得なプランを見つけることができます。その他、“発電手段を公表している電力会社”や“サポート体制が充実している電力会社”、“契約期間の縛りがないプラン”など、こだわりポイントでの絞り込み検索も可能です。1カ月の電気料金がわかれば簡単に試算できますので、ぜひ一度チェックして下さい」

情報が多すぎて、どこも選べない! そんなママの強力な味方となる「エネチェンジ」。一度、シュミレーションチェックしてみてはいかが?

(取材・文/蓮池由美子)

お話をうかがった人

巻口守男
巻口守男
「エネチェンジ」副社長・消費生活アドバイザー
元東京電力執行役員。東京工業大学大学院を卒業後、東京電力に入社。以来、約40年間を電力業界で過ごす。エネチェンジ株式会社では、電力業界での知識・経験を基に、電気をお使いの全てのお客様に電力自由化のメリットを享受して頂けるよう、分かり易い講演活動等を担当。
元東京電力執行役員。東京工業大学大学院を卒業後、東京電力に入社。以来、約40年間を電力業界で過ごす。エネチェンジ株式会社では、電力業界での知識・経験を基に、電気をお使いの全てのお客様に電力自由化のメリットを享受して頂けるよう、分かり易い講演活動等を担当。