シャキシャキ食感が命! なレタスですが、買ってしばらくしたらシナシナに…。おいしく長~く楽しむためには、どう保存すればいいのでしょうか。レタスの大産地、長野県川上村の農家・新海智子さんは傷みやすいレタスを長持ちさせようと、あらゆる方法を試したそう。その結果辿り着いた究極の保存法とは…!
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新海さんが副代表を務める新海農園では、現在レタス収穫の真っ最中!
「レタスの収穫は早朝から始めます。6月から10月は連日収穫で体力勝負。作業中に見る日の出に元気をもらっています」(新海さん)
収穫したてのレタスはツヤッツヤ!
レタスの保存法と言えば、切り口に小麦粉をぬる、芯を取って濡らしたキッチンペーパーを詰めるなど、いろいろな方法が知られていますが…。あれこれ実験したという新海さんに、これがベスト! というレタスの保存法を教えてもらいましょう!
野菜室保存+楊枝&ラップの力で何倍も長持ち!
まず、レタスの保存場所について聞くと…、
「涼しい気候を好むレタスは、常温保存に向きません。野菜室に必ず入れてくださいね」と新海さん。
野菜室に入れるだけでも常温保存よりは長持ちするそうですが、そこにあるものを掛け合わせると段違いで長持ちするのだとか。それが、楊枝&ラップです。
「芯に爪楊枝を刺して、ラップをしてから野菜室に入れる、これがいちばん長持ちします!」(新海さん)
やり方は簡単。芯に楊枝を3~4本刺すだけで完了です。
レタスは芯に成長点があり、収穫後も成長を続けます。すると、葉の水分や養分がどんどん奪われてしまい、シナシナに…。そこで活躍するのが楊枝なのだとか!
「芯に楊枝を刺して成長点を壊してしまえば、水分も養分も奪われることはありません」(新海さん)
そして、楊枝を刺した後はラップで包むこともお忘れなく。
「葉からも水分が抜けてしまうので、最後にラップでしっかりと包んで、野菜室に入れてくださいね。これでかなり日持ちしますよ~!」(新海さん)
”しんなりレタス”は50℃のお湯で復活~ッ!
気をつけて保存していても、しなびてきてしまった…そんなときの復活方法も新海さんが教えてくれました。
「50℃のお湯を用意して、レタスの葉を1~2分ひたすと復活します。さらに氷水にとれば、パリパリになるんです!」(新海さん)
50℃のお湯は温度を計らなくても準備可能。沸騰したお湯に、同量の水を混ぜれば50℃になりますよ♪
さっそくしんなりレタスをお湯に入れてみると…。
しんなりレタスが見事にパリパリレタスに!
お湯に浸すことで閉じていた気孔が開き、水分を取り込むことでパリパリになるそう。
「この方法を知っていれば、焦って食べきろうとしなくても大丈夫。いろいろなワザを駆使し、おいしく食べてもらえたらうれしいです」(新海さん)
外葉も捨てずに食べてみて~!
ところで、保存する前に、捨ててしまいがちなのが外葉です。もったいないと思いつつも、ゴワゴワしていて苦みもあるし…。何か使い道はありませんか?
「わが家ではちぎってチャーハンに入れちゃいます。さっと炒めるだけで苦みは感じないし、存在感もあって見た目もきれいですよ」(新海さん)
生産者としては、野菜を「おいしい」と言ってもらえることと同じくらい、野菜を通して家族の会話が増えたら「すごくうれしい」と語る新海さん。
しなびた葉をお湯で復活させたり、チャーハンに入れたりといったことも、お茶の間の話題になりそうですよね! レタスでぜひ楽しい家族コミュニケーションを♪
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新海農園
新海智子さん
2006年、結婚を機に一大レタス産地、長野県の川上村へ移住。農業経験のない状態から、夫が継いだ農業に共に従事する。現在は、5ha(ヘクタール)の畑を管理しながら、メインのレタスのほか、白菜などの葉物を中心に栽培している。女性農業者が自ら幸せを創造できるようにと、KURASHI FIT PROJECT(暮らしフィットプロジェクト)を主宰して講師も務めるほか、農林水産省農業女子PJメンバー、長野県食と農業農村振興審議会佐久地区部会委員など多方面で活躍中。
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配信: あたらしい日日