サラダや炒め物など、料理に彩りを与えてくれるパプリカは、美容や健康へのさまざまな効能が期待されています。またパプリカは赤色と黄色などがありますが、たっぷり栄養が含まれるのはどちらなのでしょうか?今回は、パプリカの栄養や効能、またおすすめの食べ方についても管理栄養士が解説します。
パプリカの栄養が豊富なのは赤色!

パプリカはビタミンCや食物繊維、カリウム、β-カロテン、ビタミンEなど、さまざまな栄養素を豊富に含む野菜です。パプリカには赤色と黄色がありますが、とくに優れているのが赤パプリカです。
どの程度含有量が違うのか、赤パプリカ、黄パプリカ、また普通の緑色をした青ピーマンと比較してみましょう。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
赤パプリカに含まれる栄養素は、食物繊維を除き、上記のすべてにおいて優れていることがわかります。とくにβ-カロテンの含有量は青ピーマンの約2.8倍、黄パプリカの5.5倍もの量です。
黄色か赤色、どちらかに迷った場合は、赤パプリカを選ぶと豊富な栄養素を補給できるでしょう。
そもそも、ピーマンとパプリカはどう違う?

ピーマンとパプリカは同じとうがらしの仲間ではありますが、品種が異なります。
青ピーマンは未熟な状態で収穫されたもので、完熟すると品種により赤色や黄色といった鮮やかな色味に変化します。
パプリカは完熟した状態で収穫され、赤、黄、オレンジなどさまざまな色になります。ピーマンよりサイズが大きく、肉厚で甘味もあるのが特徴です。
見た目が似ているとは言え、苦味が主であるピーマンと、甘味が特徴のパプリカでは味がまったく違います。ピーマンは炒め物や煮物に、パプリカは加熱調理だけでなく生のままサラダにも向いています。お好みによって使い分けましょう。
パプリカで注目すべきはビタミンC含有量
パプリカの栄養素の中でも、群を抜いて優秀なのがビタミンC含有量です。
パプリカとほかの野菜の100gあたりの含有量を比較してみましょう。

100gあたりのビタミンCの量は、赤パプリカ170mg、黄パプリカ150mgで、ピーマンの2倍、ほうれん草の4.3〜4.9倍、もやしの18.8〜24.3倍もの含有量です。
またビタミンCの1日の推奨量は100mgですので、赤パプリカ約半分(60g)で補える計算となります。
美容や健康づくりに欠かせないビタミンCを、たっぷりパプリカから摂れるのは嬉しいですね。
※参照:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」,文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
配信: トクバイニュース