「一番のメリットは、保護者同士のつながりができることだと思います。人のつながりは、それ自体が財産。もし災害があったときなどに、近所に助け合える知り合いがいたら安心ですよね。知り合いを増やすために、PTAをうまく使ってもいいと思います」(大塚さん 以下同)
大塚さんは、PTAには実物以上の悪いイメージが浸透している印象があるそうだ。PTAというと、仕事を押し付けあうイメージが強く、嫌な人間が多いようなばかりという気がしてしまうが、性格の合わない人と出会う確率は、会社に嫌な人がいる確率と同じ。付き合いのなかでいざこざが起きる確率も、社会一般と同程度のはずだという。
実際、トラブルがなければ親同士のコミュニティに参加したい、と思っている保護者は多いのだとか。
「子どもが通学している間、子育てや学校に関するさまざまな情報が入ると役立ちますよね。運よく人間関係に恵まれれば、けっこう楽しく活動できると思います。私もPTA役員(学年長)を2年やってみて、気の合う仲間も見つかり、みんなとわいわいできて楽しかったです」
●PTAに参加することで、学校行事が親にも忘れがたいものに
卒業式や運動会などは、子どもにとって節目になるイベント。PTA役員として関れば、親にとっても記憶に残る行事になるはずだ。
「例えば、私は子どもが6年生のとき学年長を務めました。卒業関連の仕事があるので、ほかの学年より仕事量は多く、仕事をしながら時間をつくるのは大変でした。それでも保護者同士で連携して動くのは面白かったし、楽しかったです」
活動をすることで、メリットも多くあるPTA活動。嫌な印象だけにとらえずに、前向きな見方で役員にトライしてみてもよさそうだ。できることから提案して、積極的にPTAに参加していこう。
(ノオト+石水典子)
お話をお聞きした人
大塚玲子
主なテーマは「PTA」と「いろんな形の家族」。シングル母。著書は 『PTAをけっこうラクにたのしくする本』『オトナ婚です、わたしたち』『PTAがやっぱりコワイ人のための本』(全て太郎次郎社エディタス)。「定形外かぞく(家族のダイバーシティ)」代表。
主なテーマは「PTA」と「いろんな形の家族」。シングル母。著書は 『PTAをけっこうラクにたのしくする本』『オトナ婚です、わたしたち』『PTAがやっぱりコワイ人のための本』(全て太郎次郎社エディタス)。「定形外かぞく(家族のダイバーシティ)」代表。