管理栄養士のともゆみです。夏野菜の代表格である”なす”。みなさんはどんな食べ方がお好きですか?焼いても煮ても揚げてもおいしいですよね。夏場の食卓には欠かせない野菜ですが、そんななすを購入するときの選び方をご存じでしょうか?テレビ番組『土曜はナニする⁉』でおいしいなすの見分け方を紹介していたので、本当にそのとおりかどうか検証してみました。
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それではさっそくクイズです。
新鮮ななすはどちらでしょうか?
1.へたの下が白い
2.へたの下が紫色
答えは…
1.へたの下が白い
です。
なすは日光が当たると皮が紫色になります。へたの下の白い部分は夜の間に日光に当たらず、新しく成長した部分なんです。朝採りのなすはこのようにへたの下が白いままなんですね。
ただ、下の画像のように白い部分も時間とともに、太陽や照明の光で徐々に全体が紫色に変化していきます。
ですので、へたの下が白いなすというのは、朝採りで新鮮ということになりますね。
日中の温度上昇によりなすの水分は蒸発してしまいます。夕方に収穫するなすに比べて朝採りのなすはまだ気温が上がる前に収穫するので瑞々しいんです。購入するときにはへたの下が白いなすを選ぶといいですね。
スーパーへ行ったら、ちょうどへたの下が白い新鮮ななすとへたの下が紫色をしたお値打ち品が売られていたので、比較してみることに。
おいしくて新鮮ななすの特徴は他にもあります!
・新鮮ななすは皮の表面にハリとツヤがある
左側が通常の値段、右側のものがお値打ち品。
確かに見た目で違いがわかります。左側は表面にハリと光沢があります。一方右側のお値打ち品はハリもツヤもなく、しなしなした感じがします。
・新鮮ななすはへたの切り口が瑞々しい
左が通常の値段のもの、右がお値打ち品。
微妙ですが、違いはあります。右のお値打ち品の切り口は茶色がかっています。
その他、おいしいナスを選ぶときには、表面に大きな傷のないもの、トゲのある品種はへたに鋭いトゲがあるものがいいそうです。
新鮮でおいしいナスの選び方がわかったところで、実際にどのような違いがあるのか食べ比べてみました。
わかりやすいようシンプルになすを蒸してみます。
あ、余談ですが、このフリーサイズの蒸し器(スチームクッカー)便利です!ずいぶん前に買ったんですが、近所のスーパーで1000円もしなかったと思います。
わざわざ大きな蒸し器を出さなくてもこれを普段使っている鍋にのせるだけでいいんです。
出し入れが楽なので、野菜を蒸すことも増えました。
蒸した野菜ってとてもおいしいです。なすも皮まで柔らかくなりますよ。
話を元に戻しますね。
蒸しなすで比較!
鍋に半分ほど水を入れ、フリーサイズの蒸し器をセットし、湯を沸かします。なすを入れてふたをして中火で10分蒸します。
出来上がりです。
皿にあげて、それぞれを縦半分に切ってみます。
おぉ、はっきりと違いがわかります。
左の新鮮ななすは見るからに水分たっぷりでジューシーな感じ。一方、右のお値打ち品はずいぶんタネが育ってしまっていますね。
では食べてみます。今回はポン酢じょうゆで。
左の新鮮ななすから。
うん、水分たっぷりで柔らかくてとってもおいしいです。
お次はお値打ち品。
あぁ、やっぱりタネの主張がありますね。味も大きく違います。苦みが強めで、えぐみがあります。ジューシーさも新鮮なものには敵わず、惨敗です。お値打ち品も十分食べられるのですが、新鮮なものと比較するとこんなに大きな違いが出ることがわかりました。
へたのすぐ下の部分はなすが成長するところなので、おいしいとのこと、ここも食べてみました。
あぁ、確かに、肉質がきめ細かくなめらかな感じがします。
おいしい部分なので、へたをざっくりと切らずにこの部分も味わってください。
なすの栄養について
なすの成分の90%は水分で、エネルギーは100gあたり22kcalとカロリーの低い野菜です。カリウムを多く含むので、体の熱を逃がし、体の火照りを冷ましてくれます。他の野菜よりはビタミンやミネラルは少ないのですが、注目したいのはなすの皮に含まれる青紫色の成分。これはポリフェノールの一種”ナスニン”です。
ナスニンはコレステロールを低下させる働きがあるため、高血圧や脂質異常症など血管のトラブルを予防する効果が期待できます。また疲れ目の予防、改善など目の機能を高める働きもあります。
いかがでしたか?
新鮮ななすはやっぱりおいしい、ということがはっきりとわかりました。
揚げ浸しや焼きなす、麻婆なすなど、いろんな調理法で食べられるなす。これから秋にかけて皮が柔らかくなりさらにおいしくなりますよ。
へたの下が白くてハリ、ツヤのあるなすを新鮮なうちに食べることをおすすめします。
参考文献
からだのための食材大全 NHK出版
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配信: あたらしい日日
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