管理栄養士のともゆみです。茹で立ての枝豆がおいしい時季ですよね。先日、今時分にしか出回らない生の枝豆の選び方を、テレビ番組『土曜はナニする⁉』で紹介していました。「実がパンパン」「実がやや薄め」という2択のクイズ形式でした。今まで、実の大きさに気をつけて選んだことがなかったので、「あれ、どっちだろ?」と迷ってしまいました。詳しく紹介していきますね。味比べもしてみましたよ~
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さっそくクイズです。
食べ頃の枝豆は次のうちどちらでしょうか?
1. 実がパンパンに詰まっている
2. 実がやや薄い感じ
下の画像の右側が「実がパンパンに詰まっている」枝豆です。パンパンの方が大きくてプリッとしていておいしそうに見えます。
答えは…
2. 実がやや薄い感じ
です。
えー…。どうしてでしょう?
実は枝豆は熟す前に収穫した大豆なんです。パンパンに詰まっているものは、もはや大豆になりかけている…ものなんですね。結構でんぷんが出てきて粉っぽくなってしまうので、あのプリッとした食感はなくなってしまうんです。パンパンに比べて7分、8分くらいのものを選ぶと食感も楽しめます。とのことでした。
へーっ。そうだったんですね!
パンパンに育っているものの方が大きくてお得な感じがしますけれど、半分大豆になっている状態だったんですね。
枝豆の栄養
大豆の未熟果である枝豆は、豆と野菜の両方の栄養的特徴を持っています。
大豆の栄養と同じたんぱく質をはじめ、ビタミンB1・B2、カルシウム、食物繊維を多く含んでいる他、大豆には少ないβ‐カロテンやビタミンCも含まれています。
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える時に必要な栄養素で、疲労回復、夏バテ予防が期待できます。特に暑いときは、清涼飲料水などの糖質に偏りやすく、そのままでいると夏バテしやすくなります。ビタミンB1を積極的に摂取することは体調管理に役立ちます。
枝豆とビールは相性抜群のコンビですが、栄養的にも理に適った組み合わせなんです。枝豆に含まれるたんぱく質にはアミノ酸の一種メチオニンが多く含まれ、ビタミンB1やCとともにアルコールを分解し、肝臓の負担を和らげる働きをしてくれます。
実際に食べ比べてみた
「実がパンパンに詰まっている」のと「実が薄い感じ」の枝豆では味に差はあるのでしょうか?
食べ比べてみたくなりました。
枝豆を購入し、その中で比較的「パンパン気味」と「実が薄い感じ」の枝豆を分けてみました。
ちょっと微妙ですが、左側が「パンパン気味」です。やっぱり少ないですね。
果たして味に違いはあるのでしょうか。同じ袋に入っていたし、あまり差は感じないのでしょうか。
鍋に湯を沸かします。塩を少々入れ、枝豆をどちらも中火で4分茹でていきます。
茹で上がりました。
では実食。
まずは「実が薄い感じ」から。
うん、プリッとしたおいしい枝豆ですね。ザ、枝豆です。
次は「パンパン気味」です。
おぉ~違う。全然違う。
まず、「実が薄い感じ」に比べてちょっと固い。
実の大きさが大きくて同じ時間しか茹でてないので、考えてみたら当たり前ですけどね。
そしてちょっと驚き、「パンパン気味」は明らかに甘いです。
気のせいかと思って、いくつも食べたり、「実が薄い感じ」と交互に食べましたが、「パンパン気味」の方が全体的に甘い傾向にありました。また、それに反比例するかのように肝心の枝豆の風味が薄れてしまうようです。そして、固いこともありますが、プリッと感もありません。
枝豆独特の風味は「実が薄い感じ」の方はしっかりと感じました。「パンパン気味」の方のでんぷん質の感じや大豆っぽい感じはわかりませんでしたが、”甘い”ことや”枝豆の風味の薄れ”が大豆に近づいてる証拠なのでしょうか。同じ袋に入っていたのに、意識して食べてみると違いが出るんですね。
いかがでしたでしょうか。なんだか大きな発見をした気がします。
袋に入っている多くが「実が薄い感じ」ではありますが、試して比べてみると楽しいですよ。
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配信: あたらしい日日
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